現在開催中のテニス四大大会「全仏オープン」の男子シングルスでまさかの2回戦敗退を喫した元世界ランキング2位のキャスパー・ルード(ノルウェー/現8位)が、敗戦後の記者会見で左ヒザを負傷したことを明かした。
全仏オープンで過去2度(2022年、23年)準優勝を経験している26歳のルードは今大会に第7シードで参戦。1回戦では今季限りでの現役引退を表明している元世界17位のアルベルト・ラモス-ビノラス(スペイン/現251位)に6-3、6-4、6-2で快勝し、幸先の良い滑り出しを見せていた。
現地28日に行なわれた2回戦ではノーシードのヌーノ・ボルジェス(ポルトガル/同41位)と対戦。第1セットを6-2で難なく先取したルードだったが、第2セットは4-6で落としてセットオールに持ち込まれる。
その後、徐々に左ヒザの痛みが強くなったというルードは、途中メディカルタイムアウトを取得して手当てを受けるも動きのキレは戻らず。第3セットを1-6で失うと、迎えた第4セットは1ゲームも奪えず、無念の2回戦敗退となった。
試合後の会見でルードは全仏開幕前から同箇所を負傷していたと告白。最初に痛みを感じたのは4月の「モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000)でプレーした時だったと言い、マスターズ1000初優勝を飾った今月初めの「マドリード・オープン」でも、ケガを抱えたままプレーを続け、大会中に左ヒザのMRI検査を受けていたという。
検査の結果、ヒザは構造的な損傷こそなかったものの、炎症が見られたとのこと。最後の全仏前哨戦として出場予定だった先週の「ジュネーブ・オープン」(ATP250)を欠場していたルードは、ケガの状態についてこう語っている。
「深刻なものでないことを願っている。ここ数週間、断続的にヒザの痛みを感じていた。だからローマの後にジュネーブを欠場して、全仏に備えて治療に専念していたんだ。練習の時は、痛みが出る動きを避けられるから大丈夫だが、試合となるとそうはいかない。ボールを追いかける時は、時に“このショットは打たない方がいいかも”と思っても、身体が勝手に反応してしまう。それが良くなかったのかもしれない」
「クレーシーズンは忙しいから、炎症を抑える薬や痛み止めを飲んでなんとか乗り切ろうとした。ある程度は効いたけど、十分ではなかった。今後は痛みを治しつつ長い休養のための時間が少しは取れるかなと思う」
次の四大大会「ウインブルドン」(6月30日~7月13日)の開幕までは1カ月ほどしか時間がないが、芝シーズンのプレー計画はヒザの状態次第で、今のところは未定だとルードは言う。「どうなるか様子を見てみたい。5日間以上の休養が必要だと思う。家に帰って、できるだけ早くまた検査して、状態を確認したい」と締めくくった。
得意の全仏で結果を残せなかったことはルードにとって悔しい結果となってしまったが、今後のキャリアのためにも、今は1日も早いヒザの回復に専念してもらいたい。
文●中村光佑
【画像】ルード、ボルジェスをはじめ、2025全仏オープンを戦う男子トップ選手たちの厳選フォト
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全仏オープンで過去2度(2022年、23年)準優勝を経験している26歳のルードは今大会に第7シードで参戦。1回戦では今季限りでの現役引退を表明している元世界17位のアルベルト・ラモス-ビノラス(スペイン/現251位)に6-3、6-4、6-2で快勝し、幸先の良い滑り出しを見せていた。
現地28日に行なわれた2回戦ではノーシードのヌーノ・ボルジェス(ポルトガル/同41位)と対戦。第1セットを6-2で難なく先取したルードだったが、第2セットは4-6で落としてセットオールに持ち込まれる。
その後、徐々に左ヒザの痛みが強くなったというルードは、途中メディカルタイムアウトを取得して手当てを受けるも動きのキレは戻らず。第3セットを1-6で失うと、迎えた第4セットは1ゲームも奪えず、無念の2回戦敗退となった。
試合後の会見でルードは全仏開幕前から同箇所を負傷していたと告白。最初に痛みを感じたのは4月の「モンテカルロ・マスターズ」(ATP1000)でプレーした時だったと言い、マスターズ1000初優勝を飾った今月初めの「マドリード・オープン」でも、ケガを抱えたままプレーを続け、大会中に左ヒザのMRI検査を受けていたという。
検査の結果、ヒザは構造的な損傷こそなかったものの、炎症が見られたとのこと。最後の全仏前哨戦として出場予定だった先週の「ジュネーブ・オープン」(ATP250)を欠場していたルードは、ケガの状態についてこう語っている。
「深刻なものでないことを願っている。ここ数週間、断続的にヒザの痛みを感じていた。だからローマの後にジュネーブを欠場して、全仏に備えて治療に専念していたんだ。練習の時は、痛みが出る動きを避けられるから大丈夫だが、試合となるとそうはいかない。ボールを追いかける時は、時に“このショットは打たない方がいいかも”と思っても、身体が勝手に反応してしまう。それが良くなかったのかもしれない」
「クレーシーズンは忙しいから、炎症を抑える薬や痛み止めを飲んでなんとか乗り切ろうとした。ある程度は効いたけど、十分ではなかった。今後は痛みを治しつつ長い休養のための時間が少しは取れるかなと思う」
次の四大大会「ウインブルドン」(6月30日~7月13日)の開幕までは1カ月ほどしか時間がないが、芝シーズンのプレー計画はヒザの状態次第で、今のところは未定だとルードは言う。「どうなるか様子を見てみたい。5日間以上の休養が必要だと思う。家に帰って、できるだけ早くまた検査して、状態を確認したい」と締めくくった。
得意の全仏で結果を残せなかったことはルードにとって悔しい結果となってしまったが、今後のキャリアのためにも、今は1日も早いヒザの回復に専念してもらいたい。
文●中村光佑
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