本日開幕の男子テニスのマスターズ1000シリーズ「ナショナルバンク・オープン」(7月27日~8月7日/カナダ・トロント/ハードコート)に出場する地元カナダ出身の強豪、デニス・シャポバロフ(元世界ランキング10位/現28位)が初戦に先駆けて応じたインタビューで、先の芝コートシーズンから新コーチにサポートを受けていることを明らかにした。
シャポバロフが招聘したのはスウェーデン出身のミカエル・ティルストロム氏(53歳)。現役時代は主にダブルスで活躍し、8つのツアータイトルを獲得したことに加え、世界15位までランクアップした実績を持つ元プロ選手だ。シングルスでも1997年の「ゴールドフレーク・オープン」(インド・チェンナイ/ハード/ATP250)で初優勝を飾り、2000年にはキャリアハイの39位をマークした。
先月の「テラ・ウォルトマン・オープン」(ドイツ・ハーレ/芝/ATP500)出場後にヤンコ・ティプサレビッチ氏(セルビア/41歳/元8位)との協力関係を解消していた26歳のシャポバロフは、同時期にガエル・モンフィス(フランス/元6位/現48位)と離別したティルストロム氏とコーチ契約を結んだ経緯をこう説明した。
「実はミカエルとは何年も前からの知り合いなんだ。昨年も色々なコーチを試していた中で、数週間ほど彼にサポートしてもらったことがあった。ハーレの後にヤンコと別れて、新しいコーチを探していたんだけど、ミカエルもちょうどそのタイミングでモンフィスと離別したということで、彼と話をしてみた。そこでまずはウインブルドンに向けて一緒に仕事をしていこう、という流れになった」
今のところティルストロム氏との関係は非常に良好で、「良いパートナーシップになることを願っている」とシャポバロフ。新体制初戦となったウインブルドンでは無念の1回戦敗退に終わったものの、先週の「ミフェル・テニス・オープン」(7月14日~19日/メキシコ・ロスカボス/ハード/ATP250)でツアー4勝目を挙げ、ここまでの反省が生きたと手応えを口にする。
「ロスカボスではどの試合でも自分のプレーができたことをうれしく思う。ウインブルドンの後には何が悪かったのかを分析し、チームでしっかりと話し合いをした。ハードコートシーズンが始まる前に、ダラスやマイアミ、クレーおよび芝シーズンで何がうまくいかなかったのかを徹底的に振り返った」
「その中で試合中にすごく迷うようになり、自由にプレーできていなかったこと、また自分らしいショットが打てず、消極的だったことに気付いた。ロスカボスでの目標は、今後の大会に向けての準備を整えながら、自分のプレーを取り戻し、スコアや相手を気にせずに自由かつ攻撃的にプレーすることだったから、それができて本当にうれしい。そのスタイルだともちろん波もあるけど、ロスカボスのように良い1週間を作ることもできる」
新タッグ3戦目となるトロントでも、シャポバロフがどんなプレーを見せてくれるのか注目したい。母国でのマスターズ初優勝と2大会連続優勝に期待は高まるばかりだ。
文●中村光佑
【画像】シャポバロフがコバチェビッチを破ってタイトルを手にしたATPロスカボス大会決勝のハイライト
【連続写真】肩と胸の柔軟性を生かしたシャポバロフのトップスライスサービス『30コマの超分解写真』
【関連記事】シャポバロフがテニス界の男女不平等を糾弾する寄稿。著しい賞金格差に「その思考回路が理解できない」<SMASH>
シャポバロフが招聘したのはスウェーデン出身のミカエル・ティルストロム氏(53歳)。現役時代は主にダブルスで活躍し、8つのツアータイトルを獲得したことに加え、世界15位までランクアップした実績を持つ元プロ選手だ。シングルスでも1997年の「ゴールドフレーク・オープン」(インド・チェンナイ/ハード/ATP250)で初優勝を飾り、2000年にはキャリアハイの39位をマークした。
先月の「テラ・ウォルトマン・オープン」(ドイツ・ハーレ/芝/ATP500)出場後にヤンコ・ティプサレビッチ氏(セルビア/41歳/元8位)との協力関係を解消していた26歳のシャポバロフは、同時期にガエル・モンフィス(フランス/元6位/現48位)と離別したティルストロム氏とコーチ契約を結んだ経緯をこう説明した。
「実はミカエルとは何年も前からの知り合いなんだ。昨年も色々なコーチを試していた中で、数週間ほど彼にサポートしてもらったことがあった。ハーレの後にヤンコと別れて、新しいコーチを探していたんだけど、ミカエルもちょうどそのタイミングでモンフィスと離別したということで、彼と話をしてみた。そこでまずはウインブルドンに向けて一緒に仕事をしていこう、という流れになった」
今のところティルストロム氏との関係は非常に良好で、「良いパートナーシップになることを願っている」とシャポバロフ。新体制初戦となったウインブルドンでは無念の1回戦敗退に終わったものの、先週の「ミフェル・テニス・オープン」(7月14日~19日/メキシコ・ロスカボス/ハード/ATP250)でツアー4勝目を挙げ、ここまでの反省が生きたと手応えを口にする。
「ロスカボスではどの試合でも自分のプレーができたことをうれしく思う。ウインブルドンの後には何が悪かったのかを分析し、チームでしっかりと話し合いをした。ハードコートシーズンが始まる前に、ダラスやマイアミ、クレーおよび芝シーズンで何がうまくいかなかったのかを徹底的に振り返った」
「その中で試合中にすごく迷うようになり、自由にプレーできていなかったこと、また自分らしいショットが打てず、消極的だったことに気付いた。ロスカボスでの目標は、今後の大会に向けての準備を整えながら、自分のプレーを取り戻し、スコアや相手を気にせずに自由かつ攻撃的にプレーすることだったから、それができて本当にうれしい。そのスタイルだともちろん波もあるけど、ロスカボスのように良い1週間を作ることもできる」
新タッグ3戦目となるトロントでも、シャポバロフがどんなプレーを見せてくれるのか注目したい。母国でのマスターズ初優勝と2大会連続優勝に期待は高まるばかりだ。
文●中村光佑
【画像】シャポバロフがコバチェビッチを破ってタイトルを手にしたATPロスカボス大会決勝のハイライト
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