「私の周りでは、高校２～３年生の頃にスポーツを辞めていく人が多かった。私にとって大きかったのは、小学４～６年生の時に毎日スクールに通ってテニスを楽しめたことと、10代半ばでナショナル・ジュニアに選ばれ海外遠征にもつれていってもらえたこと。

　15歳の頃は一番経験が大切な時期で、そのためにはお金も必要。そのようなジュニアたちに（寄付金を）使ってもらえることで、プロや世界を目指せる人たちが増えるとうれしいです」。
  　愛する地元から、世界へ――。

　加藤の想いは、少年・少女たちにその道を指し示す光となる。

文＝内田暁

◆加藤未唯（かとうみゆ）
1994年11月21日生まれ／京都府出身。ザイマックス所属。身長156cm、右利き、両手打ちバックハンド。７歳でテニスを始め、高校卒業後の2013年にプロに転向。相手の意表を突くプレーなど高い身体能力を誇り、ダブルスでは17年全豪でベスト４、18年には東レＰＰＯで日本人として初めてタイトルを獲得。シングルスでは17年にジャパン女子オープンで準優勝している。自己最高ランキング：ダブルス30位（17年１月30日付）、シングルス122位（18年１月15日付）。

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