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海外テニス

「もっと多くの選手や関係者が生きていけるようになるべき」3度の手術から復活した苦労人ジョン・ミルマンが熱弁をふるう【男子テニス】

東真奈美

2020.05.13

2020年全豪3回戦でフェデラーとフルセットの激闘を演じるも敗れたミルマン(左)。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

2020年全豪3回戦でフェデラーとフルセットの激闘を演じるも敗れたミルマン(左)。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 インタビュー内では『プレーヤー救済プログラム』にも言及し、今回のパンデミック対応ではなく本来はもっと早く始めても良かったものだと強い口調で語った。100位以内の選手が受ける恩恵は自身も受けてはいるが、テニスによってもっと多くの選手や関係者が生きていけるようになるべきだと熱弁をふるい、これまでの当たり前とされていることへの見直しの必要性を訴えた。

 ケガからも3度復活したミルマンは、最も下のフューチャーズレベルから、ツアーレベルまで、全てのカテゴリーを経験し、いわばテニス界全体をよく知っている選手である。だからこそ、「ATP選手協議会(ATP Player Council)のメンバーにならないかと数回アプローチされたこともあります」と言う。

 興味はあるものの、「プレーヤーとして3年間の任期を約束しなければならないということが、自分にとって最大のネックでした。私の負傷歴から考えて、自分のキャリアが3年残っていると思えませんでした」とミルマンはウッドブリッジに誠実に話した。
 
 ATP選手協議会とは、現役選手、コーチ、そして引退した選手の計12名からなり、2019年はジョコビッチ、ナダル、フェデラー、メルツァーらが選出されている。「運営サイドにはとても興味があります。将来的には、もしそれがテニスキャリア後であったとしても運営に関与することは自分にとっては非常に意味深いことです」。

 ミルマンは波音が心地よく聞こえる部屋からウッドブリッジのインタビューに応えた。持ち前の明るさやポジティブさはモニターからも溢れ、時折笑い声をあげながらテニス愛を伝えていた。インタビューの様子は「テニス・オーストラリア」のYouTubeで公開されている。

文●東真奈美

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