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海外テニス

「自分には才能があると信じていた」空爆が続く中でも夢を持ち続けたジョコビッチの強さとは?【海外テニス】

中山和義

2020.05.27

「あの経験があるから精神的にも強くなれたし、色んなことに感謝できるようにもなったと思う」。戦争で荒廃した街で育った少年は、2008年の全豪で遂に夢を実現した。(C)GettyImages

「あの経験があるから精神的にも強くなれたし、色んなことに感謝できるようにもなったと思う」。戦争で荒廃した街で育った少年は、2008年の全豪で遂に夢を実現した。(C)GettyImages

 そして空爆下での練習から9年後、ジョコビッチは全豪オープンで優勝し、セルビア人として初めてグランドスラムのタイトルを獲得した。

「これまでグランドスラムを制覇したセルビア人はいなかったんだよ! 故郷に戻って祝福してくれる人々を目にして、自分を本当に誇らしく思ったよ」

 ジョコビッチはセルビア人として優勝した喜びを語り、戦争当時を振り返って次のように語った。

「あの頃は選択の余地がなかった。とても緊迫した状況だったから、チャンスがあればどんな環境でも見逃さずに練習をしていた。今振り返って考えると、あの経験があるから精神的にも強くなれたし、色んなことに感謝できるようにもなったと思う」
 
 当時の経験が自分にとって大きな財産になっているというわけだ。それは彼が戦時下でも諦めることなく、努力を続けることができたからだろう。

「本当に自分たちが無力だと実感したら、そこにある種の自由ができ上がる。これから起きることはどのみち起きてしまうのだから、それを別の何かとすり替えることはできない」

 相手の攻撃に対して、抜群のディフェンス力を誇るジョコビッチの言葉である。

文●中山和義

●プロフィール●
ノバク・ジョコビッチ/1987年5月22日生まれ、セルビア出身。188dcm、77kg。隙のない守備力が最大の武器で、2016年の全仏で生涯グランドスラムを達成。以降も全豪2回、ウインブルドン2回、全米1回とコートの種類に関係なくタイトルの数を増やしている。四大大会通算17勝は、ロジャー・フェデラーの20回、ラファエル・ナダルの19回に次ぐ記録。ランキング:1位(2020年3月16日現在)

【PHOTO】テニス史上に残る名プレーヤー!ノバク・ジョコビッチの厳選ショットをお届け!

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