専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
国内テニス

"プロ転向時の決断が大事"グランドスラム予選出場までランキングを上げるためにすべきことを、守屋宏紀がアドバイス【男子テニス】

赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

2020.06.16

2020年全豪オープンでは予選決勝を戦った。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

2020年全豪オープンでは予選決勝を戦った。写真:山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 加えて、プロ転向時に大事になってくるのが、スポンサーからの収入をどのように使うべきかということだ。守屋がプロになりたての頃に印象に残っているのは、コーチを依頼し、後にトレーナーの元で身体を鍛えていたことだ。「そんなの当然では?」と思うかもしれないが、プロ転向時にコーチがいない選手は意外に多い。

 ヨーロッパの選手たちは、200位、300位台で用具契約がないこともあるが、それでも「練習場所を探し、コーチを見つけることはやっている」。だからこそ彼らから、「日本人って恵まれているのに、なぜコーチがいないの?」と、聞かれることがあると言う。

 コーチやトレーナーはテニス選手にとって欠かすことのできない存在であり、強くなりたいのなら、そこにはお金をかけるべきなのだ。日本は島国というハードルはあるものの、スポンサーという点では他国よりも恵まれた環境にある。そのメリットを最大限に生かすためにも、ヨーロッパの選手のように、「自分のためになるものにお金を使うことに関しては躊躇しない」姿勢を見習いたい。
 
 グランドスラム予選出場を目指す選手やジュニアにとって、参考になっただろうか? ジュニアはわからないことが多い中で、目標に向かって進んでいくため、意欲的に情報収集をして、最適な道を見つけてほしい。

 ちなみに、自身の経験を語ってくれた守屋だが、現在はATP235位で、キャリアハイは143位。100位を切ることが目標の1つだ。そのためには、「1年を通してダウンせず安定した結果を出すようにしなくてはいけない。だから、調子が悪い時でも勝てるようにしていきたい」と言う。

 一時期はスランプにも陥ったが、そこから徐々に這い上がってきている。目標達成に向けて引き続き頑張ってほしい。
 
【プロフィール】
守屋宏紀(北日本物産)
1990年10月16日生まれ。日本ナンバー1ジュニアで2008年12月にプロ転向。12年全仏で初めてグランドスラム予選に出場(当時220位)。コンスタントにGS予選に出場し12年全米、15年全豪、15年ウインブルドンでは本戦出場。キャリアハイは143位(2015年1月5日付)。現在のATPランキング235位。

文●赤松恵珠子(スマッシュ編集部)

【PHOTO】世界で戦う熱き日本人プレーヤーたち!
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号