「セカンドサーブの時、彼女が踏み込んできたことはわかっていた。ただ私のサーブも悪くない。色々と織り交ぜていこうと思っていた」
実際に大坂は、豊富なサーブのバリエーションで、相手のリターンを封じてみせた。まずは、深く打ち込むセカンドサーブでのウイナーを奪うと、ワイドに切れるスライスサーブ、そして最後はセンターに叩き込むセカンドサーブでキープに成功。相手に傾きかけた流れをせき止めると共に、第1セットを先取した。
第2セットでは、相手も持ち味のドロップショットやスライスを多用するが、大坂はスライスには、自らもスライスで対応していく。
「スライスは、以前から練習はしていたけれど、試合で使う余裕がなかった。今は試合を楽しみ、ミスを気にしない心持ちでいるから、上手く打てるようになったんだと思う」
ショットバリエーションを武器とするオソリオだが、大坂にことごとく対応されては、打つ手がない。終わってみれば、自力で勝る大坂が6-3、6-3のスコアで貫録の勝利を手にした。
選手間で「とても明るく礼儀正しい」と評判の20歳は、敗戦にも笑みを広げ、あいさつのためにネットへと駆け寄っていく。
「ありがとう。ありがとうございます」
握手とともに謝意を述べる若き挑戦者に、大坂も笑みをこぼし、何か長く言葉を返した。
大坂が、かつての自分を重ねた新鋭へと伝えた思い。それは、いかなる内容だったのか……?
「大会の何が凄いかというと、タオルを持ち返っていいことだと教えてくれた。彼女はスターなのに、すごく普通なの」
オソリオが、興奮気味に顛末を明かした。
多くの選手から挑戦を受ける今の大坂にとって、初戦は「結果ではなく、何をこの試合から学ぶかが大事」だと言う。
相手の心境を読み、いつもと違うプレーをしてくると予測した冷静さ。
試合中、追い上げられるも耐えてせき止めたメンタリティ。
そして、変わらぬ自然体な立ち居振る舞い
この試合で大坂が得たものは、単なる1勝以上に大きいかもしれない。
現地取材・文●内田暁
【PHOTO】4カ月ぶりの復帰戦となるメルボルンサマーセット1で躍動する大坂なおみを特集!
実際に大坂は、豊富なサーブのバリエーションで、相手のリターンを封じてみせた。まずは、深く打ち込むセカンドサーブでのウイナーを奪うと、ワイドに切れるスライスサーブ、そして最後はセンターに叩き込むセカンドサーブでキープに成功。相手に傾きかけた流れをせき止めると共に、第1セットを先取した。
第2セットでは、相手も持ち味のドロップショットやスライスを多用するが、大坂はスライスには、自らもスライスで対応していく。
「スライスは、以前から練習はしていたけれど、試合で使う余裕がなかった。今は試合を楽しみ、ミスを気にしない心持ちでいるから、上手く打てるようになったんだと思う」
ショットバリエーションを武器とするオソリオだが、大坂にことごとく対応されては、打つ手がない。終わってみれば、自力で勝る大坂が6-3、6-3のスコアで貫録の勝利を手にした。
選手間で「とても明るく礼儀正しい」と評判の20歳は、敗戦にも笑みを広げ、あいさつのためにネットへと駆け寄っていく。
「ありがとう。ありがとうございます」
握手とともに謝意を述べる若き挑戦者に、大坂も笑みをこぼし、何か長く言葉を返した。
大坂が、かつての自分を重ねた新鋭へと伝えた思い。それは、いかなる内容だったのか……?
「大会の何が凄いかというと、タオルを持ち返っていいことだと教えてくれた。彼女はスターなのに、すごく普通なの」
オソリオが、興奮気味に顛末を明かした。
多くの選手から挑戦を受ける今の大坂にとって、初戦は「結果ではなく、何をこの試合から学ぶかが大事」だと言う。
相手の心境を読み、いつもと違うプレーをしてくると予測した冷静さ。
試合中、追い上げられるも耐えてせき止めたメンタリティ。
そして、変わらぬ自然体な立ち居振る舞い
この試合で大坂が得たものは、単なる1勝以上に大きいかもしれない。
現地取材・文●内田暁
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