柴原は４月以降のクレーコートシーズンも、グランドスラムを除き、アメリカのITFを回っていく予定だという。今季のシングルスの目標は、グランドスラム予選圏内の「200位以内」。なお青山からは、「早くシングルスでもツアー回れるようになって。そうしたら、またダブルス組もう」と発破をかけられているという。

　シングルスで既にツアーレベルも体験し、「リターンやストロークの質は上がった。上の選手とも打ち合える」という自信は得つつある。

　その効果は、今回のダブルス準々決勝でも存分に発揮されただろう。シングルス17位のガウフとも真向打ち合い、コース上に前衛選手がいようとも、壁をぶち破るように強打を臆さず打ち込んでいく。
  　パートナーの変化や試合数の減少は、ダブルスを戦う上では、マイナス材料になる可能性もあるだろう。

　ただ柴原は、前衛でのプレーに懐かしくも新鮮な喜びを覚え、ストロークでのプレーオプションも増やしている。
　
　WTA1000グレードのタイトルは、既に昨年のマイアミで獲得積み。だからこそ今の結果に、満足している風はない。

「目指すは優勝？」

　その問いに返ってきたのは、「はい！」という、プレー同様に迷いのない声だった。
　
現地取材・文●内田暁

※「BNPパリバ・オープン」女子ダブルス準決勝
柴原瑛菜／ムハマンド　―　ダブロウスキー／オルモス
現地17日・15時以降（日本時間18日７時以降）開始予定

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