また、「もう少し強くなってから」など足踏みをしている人もいるが、椙田氏によれば、「タイミングは子どもの行きたい気持ちと、親御さんの経済的な面、学校の休みが一致した時」だと言う。

　ベルギーのエナンアカデミーに行った経験のある石井凌馬くんは、「１人で行きましたが不安よりもワクワク感の方が大きかったです。練習でもみんなやさしくて、僕はあまり英語がわからなかったけれど、話しかけてくれて楽しくできました。強くなれると感じられました」と充実した時間を過ごせた様子。

　その経験もあって、今大会にももちろん出場。見事優勝して、１週間無料体験を獲得した。「前回は自分から話しかけたり、どこかに行くなどできなかったので、今度は自分からどんどん行動していきたい」と意欲的だ。
  　大会に出場した子どもたちに話を聞いていると、みんな海外に興味はあり、ちょっと不安はあるけれど、挑戦したいと思っている。あとはその一歩を踏み出せるかどうかだ。その背中を押してくれる大会としても、ヨーロッパテニスアカデミーチャレンジカップが開催された意味はあったと言えるだろう。

≪第１回ヨーロッパテニスアカデミーチャレンジカップ結果≫
★15歳以下、14歳以下男子
優勝：石井凌馬、準優勝：藤岡呂嵩
★13歳以下男子
優勝：前田透空、準優勝：岡橋優希
★13歳以下女子
優勝：池戸悠希子、準優勝：葛西紗葵
★12歳以下男子
優勝：木下裕晴、準優勝：山本翔太郎
★12歳以下女子
優勝：金子紗英、準優勝：田中音色
★11歳以下男子
優勝：山本翔太郎、準優勝：義基耀

【PHOTO】第１回ヨーロッパTAチャレンジカップが開催！試合に打ち込むジュニアたちの勇姿をお届け

取材・文●赤松恵珠子（スマッシュ編集部）