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海外テニス

ルードが父親と二人三脚で追ってきた頂点への夢。多くの覇者を輩出する全米は「自分にもチャンスがあるはずだ」<SMASH>

内田暁

2022.09.08

元世界39位の父親クリスチャン(右)がキャスパー(左)のコーチを務める。2人の長年の夢が実現するまであと一息だ。(C)Getty Images

元世界39位の父親クリスチャン(右)がキャスパー(左)のコーチを務める。2人の長年の夢が実現するまであと一息だ。(C)Getty Images

 ジュニアの頃は、ネットプレーも頻繁に行なっていたというルードが、今のようにベースラインからのスピンショットを主体とするようになったのは、幼少期からの「アイドル」を追い、ナダルアカデミーに移った影響が大きいだろう。ただ、16歳から19歳までの2年半を除けば、ルードのコーチは基本的に、常に父親だ。

 親子関係に師弟関係を持ち込むと、感情がノイズとなり、冷静さや客観的視点を曇らせてしまいがちだ。だがルードは、「父とはそんなことは、ほとんどなかった」と穏やかに言う。

「19歳になる直前に、前のコーチと終了することになり、父親と話し合った。僕は、父に指導してほしいと言った。ただ同時に、異なる視座からの助言と、トップ選手とも練習できる拠点が必要だとも思った。そこでマヨルカのラファのアカデミーに行くことで合意したんだ」
 
 そう語るルードと父クリスチャンとの信頼関係は、2人が同じ事象について話す時、まるで打ち合わせをしたかのように言葉が合致することからもうかがえる。

 ルードの世界1位の可能性について問われた時、父は「そのことは記事で知ったが、まだまだ遠い道。一歩ずつ進まないと」と地に足をつけながらも、こう続けた。

「でも実現できたら、素晴らしい。世界1位は、キャスパーが子どもの頃から目指していた究極の目標だからね」

 息子が見たその夢は、いつからか父の夢でもあっただろう。親子二人三脚で、頂点への道を進む。

現地取材・文●内田暁

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