そこで“分科会”方式を取り入れ、テーマごとにメンバーを振り分けることにした。立案された3つのテーマは“普及”、“強化”、そして“セカンドキャリア”。土居が担当するのは、普及と強化である。
なおアスリート委員長の長野宏美氏は、「土居さんと添田さんの2人がいつも、積極的に意見を出してくれる」と述懐した。話し合いの席でも常に、土居はリーダーシップを取っているようだ。
かくして会の骨子も固まったところで、具体的な話し合いが行なわれる。その“強化担当会”で挙がった主要な命題や提言案が、「ツアーコーチ不足問題」だと土居は明かした。
「選手の強化もありますが、ツアーコーチが足りないよね、そこを改善したいよねという話になったので、その具体案を話し合っているところです」
ツアーコーチに関する提言は、添田氏と奈良氏が中心だったという。土居も含め、ツアー転戦経験が豊富で、世界の現状を目にしてきたアスリートだからこそのリアルな実感。
その改善策としては、ツアーコーチに関心ある者が、実際に選手に帯同できる“インターンシップ”システムの可能性について話し合われた。あるいは、選手とコーチの需要と供給を可視化する、“マッチングプラットフォーム”の設立も、アスリート委員会で出てきた提案だ。
ただ実現に向けては、種々の段取り等が立ちはだかる。そこでまず踏み出したのは、関係者たちにすらあまり知られていない“ツアーコーチの現状”に関する情報発信。二宮真琴のツアーコーチである小野田賢氏にも協力してもらい、セミナーなども行なっていく予定だ。
「ツアーコーチにはリスクもありますが、選手と一緒に大きな夢を目指せる。その素晴らしさを、アスリート側からも発信してきたい」
そう語る土居のモチベーションは、後進のために道を整えたいという使命感。その背景にあるのは、日本のテニス界の未来に対する「危機感」だ。
「観客が少ないという問題もあるし、思ったより若手が育ってないとも、正直、感じちゃいます」
だからこそ来期のメンバーにも、土居は加わるつもりである。同時に、「同じ志を持つ人たちに、ぜひ手を挙げてほしい」とも土居は言った。
誰かが変えてくれるのを待つことには、もう疲れたのかもしれない。アスリートたちは今、自ら現状を変えるべく、声を挙げ動き始めている。
取材・文●内田暁
【PHOTO】土居美咲はじめ、世界で戦う日本人女子テニスプレーヤーたち!
なおアスリート委員長の長野宏美氏は、「土居さんと添田さんの2人がいつも、積極的に意見を出してくれる」と述懐した。話し合いの席でも常に、土居はリーダーシップを取っているようだ。
かくして会の骨子も固まったところで、具体的な話し合いが行なわれる。その“強化担当会”で挙がった主要な命題や提言案が、「ツアーコーチ不足問題」だと土居は明かした。
「選手の強化もありますが、ツアーコーチが足りないよね、そこを改善したいよねという話になったので、その具体案を話し合っているところです」
ツアーコーチに関する提言は、添田氏と奈良氏が中心だったという。土居も含め、ツアー転戦経験が豊富で、世界の現状を目にしてきたアスリートだからこそのリアルな実感。
その改善策としては、ツアーコーチに関心ある者が、実際に選手に帯同できる“インターンシップ”システムの可能性について話し合われた。あるいは、選手とコーチの需要と供給を可視化する、“マッチングプラットフォーム”の設立も、アスリート委員会で出てきた提案だ。
ただ実現に向けては、種々の段取り等が立ちはだかる。そこでまず踏み出したのは、関係者たちにすらあまり知られていない“ツアーコーチの現状”に関する情報発信。二宮真琴のツアーコーチである小野田賢氏にも協力してもらい、セミナーなども行なっていく予定だ。
「ツアーコーチにはリスクもありますが、選手と一緒に大きな夢を目指せる。その素晴らしさを、アスリート側からも発信してきたい」
そう語る土居のモチベーションは、後進のために道を整えたいという使命感。その背景にあるのは、日本のテニス界の未来に対する「危機感」だ。
「観客が少ないという問題もあるし、思ったより若手が育ってないとも、正直、感じちゃいます」
だからこそ来期のメンバーにも、土居は加わるつもりである。同時に、「同じ志を持つ人たちに、ぜひ手を挙げてほしい」とも土居は言った。
誰かが変えてくれるのを待つことには、もう疲れたのかもしれない。アスリートたちは今、自ら現状を変えるべく、声を挙げ動き始めている。
取材・文●内田暁
【PHOTO】土居美咲はじめ、世界で戦う日本人女子テニスプレーヤーたち!