それでもニューヒーローは諦めなかった。第4セットは両者ともにプレーの質が上がらない中、勝負所でアルカラスがロブやパッシングショットといった難しいショットを立て続けに決めてブレークを先行。会場の声援も味方に付けながら4ゲームを連取し主導権を掌握する。ブレークバックを許した第5ゲームの終了時には脚の治療を理由にメディカルタイムアウトを取ったアルカラス。再開後も第6ゲームでブレークを奪うなど相手に流れを渡さず、2セットオールに持ち込む。
運命のファイナルセット、相手のダブルフォールトやミスをきっかけに第3ゲームでブレークを獲得したアルカラスは、続く第4ゲームで計4本のブレークポイントを握られながらも気迫のセーブ。以降はアルカラスの緩急をうまく使ったショットが奏功し、第7ゲームでは優勝を大きく手繰り寄せるブレークを果たす。
迎えたサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップではズベレフのミスが続いたことでアルカラスが順調にポイントを重ね、最後は相手のフォアハンドがネット。4時間19分で頂点に立った。
この結果、アルカラスは21歳にして早くも全サーフェス(ハード、芝、クレー)での四大大会制覇を達成。これは22歳で同記録を打ち立てたナダルを抜く史上最年少での快挙だ。決勝戦後のメディア対応では、幼い頃からの夢だった全仏制覇を成し遂げたことへの喜びをこう語った。
「どの四大大会であっても初めての優勝は常に特別なことだ。その中でも全仏オープンは、過去に優勝したスペイン人選手全員を知っていることもあり、その素晴らしいリストに自分の名前が載ることになるから信じられない。5、6歳でテニスを始めた頃から、ここで頂点に立つことを夢見てきた。本当に最高の気分だ」
6月10日に更新されたランキングでは、3位から2位に浮上したアルカラス。昨年3月以来の1位返り咲きはもちろんだが、生涯グランドスラム(キャリアで全ての四大大会を制すこと)の偉業達成も、もうすぐ手の届くところまできている。まずは連覇が懸かる今季3つ目の四大大会「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝)でどんな戦いを見せてくれるのか注目したい。
文●中村光佑
【動画】アルカラスとズベレフによる「全仏オープン2024」決勝ハイライト
【PHOTO】初優勝を飾ったアルカラスはじめ全仏オープン2024で奮闘する男子選手たちをピックアップ
【関連記事】右腕の状態が心配されたアルカラスが全仏オープンに向け自信!「100%の状態でプレーできると思う」<SMASH>
運命のファイナルセット、相手のダブルフォールトやミスをきっかけに第3ゲームでブレークを獲得したアルカラスは、続く第4ゲームで計4本のブレークポイントを握られながらも気迫のセーブ。以降はアルカラスの緩急をうまく使ったショットが奏功し、第7ゲームでは優勝を大きく手繰り寄せるブレークを果たす。
迎えたサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップではズベレフのミスが続いたことでアルカラスが順調にポイントを重ね、最後は相手のフォアハンドがネット。4時間19分で頂点に立った。
この結果、アルカラスは21歳にして早くも全サーフェス(ハード、芝、クレー)での四大大会制覇を達成。これは22歳で同記録を打ち立てたナダルを抜く史上最年少での快挙だ。決勝戦後のメディア対応では、幼い頃からの夢だった全仏制覇を成し遂げたことへの喜びをこう語った。
「どの四大大会であっても初めての優勝は常に特別なことだ。その中でも全仏オープンは、過去に優勝したスペイン人選手全員を知っていることもあり、その素晴らしいリストに自分の名前が載ることになるから信じられない。5、6歳でテニスを始めた頃から、ここで頂点に立つことを夢見てきた。本当に最高の気分だ」
6月10日に更新されたランキングでは、3位から2位に浮上したアルカラス。昨年3月以来の1位返り咲きはもちろんだが、生涯グランドスラム(キャリアで全ての四大大会を制すこと)の偉業達成も、もうすぐ手の届くところまできている。まずは連覇が懸かる今季3つ目の四大大会「ウインブルドン」(7月1日~14日/イギリス・ロンドン/芝)でどんな戦いを見せてくれるのか注目したい。
文●中村光佑
【動画】アルカラスとズベレフによる「全仏オープン2024」決勝ハイライト
【PHOTO】初優勝を飾ったアルカラスはじめ全仏オープン2024で奮闘する男子選手たちをピックアップ
【関連記事】右腕の状態が心配されたアルカラスが全仏オープンに向け自信!「100%の状態でプレーできると思う」<SMASH>