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海外テニス

日本がデ杯ファイナルズ予選進出!「なるべく決めないように」したエース西岡良仁のしたたかな計算<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2024.09.16

相手を疲れさせる頭脳的な戦術で勝利した西岡(左)。ダブルスの望月/綿貫は健闘するも力及ばず(右)。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

相手を疲れさせる頭脳的な戦術で勝利した西岡(左)。ダブルスの望月/綿貫は健闘するも力及ばず(右)。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 第2セットはさらにギアを上げて攻めてきたメヒアに0-4とリードを許すが、それでも西岡は「相手が開き直って打ってきた」と解釈し、動じることはない。「相手の疲れが見えたので、ファイナルに行っても勝てる自信があった。そこからはできるだけ長くしよう、なるべく決めないように、デュースが続くようにしよう」と考えたというのだから恐れ入る。

 事実メヒアは「(4-0とした)その頃から身体が言うことを聞かなくなった」と明かす。「ケイレンに近い状態」で足が止まり、踏ん張れないまま強打してはミスを連発。西岡はじっくりとラリーを作って相手を動かすことに徹した。

「デ杯は勝利が大事。最悪ファイナルに入っても、相手が動けませんとなれば勝てる。その確率を上げるために、セカンドは相手を動かすことだけを考えてプレーし、それが挽回につながった」。どこまでもしたたかな西岡は、一気にポイントを連取するのではなく、あえて取ったり取られたりを繰り返しながらゲームを奪い、終わってみれば6ゲーム連取の6-4で試合にケリをつけた。
 
 3勝1敗で日本の勝利が決まり、第5試合は実施されなかったが、仮に西岡が負けていたとしても、最後にはまだ使っていないダニエル太郎(92位)が錦織の代わりに控えていた。日本チームの層は相当に厚い。

 添田監督は「ヨシは耐えてよく勝ってくれた」と西岡のプレーを称えた。そして「ベテランもいて、エースもいて、若手もいる。スタッフも最高で、チームの勝利です」と総括した。今のチーム力なら、来年の予選突破はもちろん、ファイナルズでの上位進出も十分期待していいだろう。

【第1日(9/14)結果】
第1試合 ○西岡良仁[6-2 6-4]アドリア・ソリアノバレラ●
第2試合 ○錦織圭[6-4 6-4]ニコラス・メヒア●

【第2日(9/15)結果】
第3試合 ●望月慎太郎/綿貫陽介[7-6(4) 2-6 3-6]N・バリエントス/C・ロドリゲス○
第4試合 ○西岡良仁[7-5 6-4]ニコラス・メヒア●
第5試合 実施せず

取材・文●渡辺隆康

【画像】デビスカップ2日目・エース西岡良仁が苦しみながらも勝利し3勝1敗で日本がコロンビアを下す!

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