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国内テニス

【全日本テニス】石井さやかが齋藤咲良との10代対決を制して女王に!「素直にうれしいし自信も付いた」<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2024.10.12

左=女子シングルス優勝の石井さやか。父親は元プロ野球選手の琢朗氏で、「全日本で優勝したからお父さんにちょっと歯向かえる」と笑った。右=女子ダブルスは林恵里奈/森崎可南子が優勝。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

左=女子シングルス優勝の石井さやか。父親は元プロ野球選手の琢朗氏で、「全日本で優勝したからお父さんにちょっと歯向かえる」と笑った。右=女子ダブルスは林恵里奈/森崎可南子が優勝。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 第3セットも齋藤がペースを持続して4-2とリード。ここで今度は石井が「1ポイントに集中」して息を吹き返す。過去に何度も対戦してきた2人は勝負どころを理解し、思考も似ているのだろう。石井は自分のサービスで15-40のピンチを「思い切って強気で行こう、1ポイントずつやろう」と気持ちを切り替え、意地のキープを果たす。

 そこからはまた第1セットの石井が戻ってきた。強打の精度が再び上がり、齋藤にプレッシャーをかけてブレークバック。最後まで迷いなく打ち切った石井は、怒涛の4ゲーム連取で6-4とし、2時間38分の激戦にケリをつけた。

 初の全日本タイトルを「色んなトップの選手がここを通り道にしてきた。自分もそこで優勝できて素直にうれしいし、また自信も付いた」と喜んだ石井。とりわけ齋藤と戦えたことは「こんな大きな大会で決勝をできたのは光栄で、同世代としてうれしい」と喜んだ。

 また齋藤も「(準々決勝、準決勝と)負けてもおかしくない状況から勝ち上がったのは成長できたと思うので、出場して良かった」と、この全日本で収穫を手にした。

 2人の決勝は、ボールの質やスピード、攻撃の速さ、切り返しの鋭さなど、どれを取っても世界と見劣りしないレベルだった。日本女子の次世代に、こんな楽しみな若手が控えている...それを知ることができたのは、今大会の最大の意義だろう。
 
◆女子シングルス決勝の結果(10月11日)
○石井さやか(ユニバレオ)[3] 6-2 3-6 6-4 齋藤咲良(富士薬品)[1] ●

◆女子ダブルス決勝の結果(10月11日)
○林恵里奈/森崎可南子(セーレン/橋本総業HD)5-7 6-2 [10-8] 今村咲/阿部宏美(EMシステムズ)[2] ●

◆男子シングルス準々決勝の結果(10月11日)
○田口涼太郎(Team REC)[5] 6-4 7-5 白石光(SBCメディカルグループ)[1]●
○今村昌倫(JCRファーマ)[4] 6-2 6-2 熊坂拓哉(イカイ)[6] ●
○磯村志(やすいそ庭球部)[3] 4-6 6-4 6-4 片山翔(伊予銀行)[8]●
○伊藤竜馬(興洋海運)6-4 6-3 松田龍樹(ノア・インドアステージ)[2] 

◆男子ダブルス準決勝の結果(10月11日)
○柚木武/渡邉聖太(イカイ/橋本総業HD)[1] 6-3 3-6 [10-8] 今村昌倫/市川泰誠(JCRファーマ/ノアIS)[3] ●
○上杉海斗/野口政勝(江崎グリコ/ONE DROP)7-6(4) 7-6(4) 中川舜祐/楠原悠介(伊予銀行)[4]●

※名前の後の番号はシード

取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)

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