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海外テニス

引退説を吹き飛ばす41歳の情熱!元世界2位ズボナレワが1年7カ月ぶりの復帰戦で準優勝<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.12.12

約1年7カ月にわたり戦線を離れていた41歳のズボナレワ。一時は「引退説」も囁かれたが主催者推薦で出場したドバイ大会で見事準優勝を飾った。(C)Getty Images

約1年7カ月にわたり戦線を離れていた41歳のズボナレワ。一時は「引退説」も囁かれたが主催者推薦で出場したドバイ大会で見事準優勝を飾った。(C)Getty Images

 かつて世界ランキング2位にまで上り詰めたベラ・ズボナレワ(ロシア)が、41歳にして驚異的な復活劇を遂げた。

 公式戦のコートに立つのは、2024年の春以来、約1年7カ月ぶりのこと。12月1日、ズボナレワはドバイで開催されたITF大会(W100)にワイルドカード(主催者推薦)で出場すると、ブランクを感じさせないプレーで4試合を勝ち抜き決勝進出。最後は世界82位の20歳、ペトラ・マルチンコ(クロアチア)に敗れたものの、親子ほど年齢の離れた新鋭と渡り合い、準優勝という素晴らしい結果を残した。

 この活躍によりランキングにも再登場。長期間コートから離れたためポイントを失っていたが、65ポイントを得て世界654位となった。

 ズボナレワは昨季5月のWTA500大会「ストラスブール国際」(クレー)を最後にツアーから離脱。9月には41歳の誕生日を迎え、現役を引退したのではないかという噂もささやかれていた。しかし、今回のドバイでのパフォーマンスで、そうした憶測を完全に打ち消した。

 彼女のキャリアは輝かしい戦績に彩られている。強烈なストロークと不屈の闘志を武器に2000年代からトッププレーヤーとして活躍。特に2010年はキャリアのハイライトとも言えるシーズンで、「ウインブルドン」と「全米オープン」で準優勝を果たし、自己最高の2位を記録した。

 2016年に結婚し女児を出産した後も、ダブルスの名手として活躍を続け、2020年「全米オープン」女子ダブルスや、2023年「WTAファイナルズ」で優勝するなど、トップに君臨してきた。
 
 ズボナレワは今大会のダブルスにもラダ・ゾロタレワ(ロシア)と組んで出場し、こちらも決勝に進出。ガオ・シンユー(中国)/マナチャヤ・サワンカエワ(タイ)組に敗れたが、単複ともに準優勝というタフネスぶりを見せつけた。ダブルスランキングも現在796位となっている。

 この驚異的なパフォーマンスには、同郷のレジェンドも驚きを隠せない。元世界1位のエフゲニー・カフェルニコフ氏は、海外メディア『Championat』に対し、ズボナレワの復帰について以下のようにコメントしている。

「ベラが何をしているのか、本当によくわからないよ。41歳での成功の秘訣が何なのか知らないしね。たぶん、彼女は『若返りのリンゴ』か何かを食べているんじゃないかな(笑)。誰もが自分が正しいと思うことをするものだ。もし彼女がテニスを楽しんでいるのなら、それは素晴らしいこと。楽しんでいて、そこから興奮を得ている人のことを、私たちは喜ぶことしかできないよ」

 ブランクを経てなおトップパフォーマンスを続ける41歳の挑戦が、観る者に勇気を与えている。

構成●スマッシュ編集部

【動画】ズボナレワが準優勝した2010年全米オープン決勝ハイライト

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