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キリオス、全米オープン棄権!度重なるケガで今季開催の“四大大会すべて欠場”に<SMASH>

スマッシュ編集部

2023.08.11

昨年の全米ではベスト8入りを果たしているキリオスの欠場が10日、大会主催者側から発表された。(C)Getty Images

昨年の全米ではベスト8入りを果たしているキリオスの欠場が10日、大会主催者側から発表された。(C)Getty Images

 シーズン最後を飾るテニス四大大会「全米オープン」(8月28日~9月10日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)は10日、元世界ランキング13位にニック・キリオス(オーストラリア/現92位)の欠場を発表した。これによりキリオスは、2023年シーズンに開催される四大大会の全てを棄権することになった。

 高度なスキルに裏打ちされたダイナミックなプレーで観衆を魅了するキリオス。昨年の全米では当時世界1位で前年大会覇者ダニール・メドベージェフ(ロシア/現3位)を接戦の末に破りベスト8進出を果たすなど、ニューヨークのファンを多いに盛り上げた。それだけに今回の欠場は悔やまれるが、シーズンを通してケガに悩まされている現在のキリオスにとっては、致し方ない選択だったのかもしれない。

 今年1月の全豪オープンでは直前に左ヒザを負傷して出場を断念。その後「最高のレベルに戻るためにできる限りのことをする」とヒザの手術に踏み切り、3月の北米マスターズでの復帰を計画する。だが、想定以上に回復に時間がかかり出場を見送った。

 さらに参戦を視野に入れていた全仏オープン(5月22日~6月11日/フランス・パリ)を含む欧州クレーコートシリーズもヒザの状態が改善されず全てスルー。昨年準優勝しているウインブルドン(6月26日~7月16日/イギリス・ロンドン/芝コート)での復活に照準を合わせた。
 
 だが、前哨戦のシュツットガルト大会(ドイツ/芝)でようやく今季初戦を迎えるも、長期にわたるブランクの影響からか思うようにプレーできずストレートで初戦敗退。その後出場を予定していた2大会を欠場すると、本番直前に「手首の負傷」を理由にウインブルドンも出場をあきらめた。

 以降7月に入って開幕した全米オープンの前哨戦シリーズにもキリオスの姿はなし。7月下旬にはSNSを通じてポケモンのタトゥーを披露するなどプライベートな発信はみられたが、テニスに関する情報は入らず。開幕まで3週間を切るなかで今回「全米欠場」が発表されたのである。
    
 今年1月のシーズン開幕時は22位だったランキングも、度重なるケガによって8月7日時点で92位までダウン。しかも全米欠場となれば昨年ベスト8進出で獲得したポイントも失効するため、さらにランキングを落とすことになる。果たしてキリオスは今季再びコートに戻ってくるのか。その動向に注目が集まっている。

構成●スマッシュ編集部

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