男子テニス界のレジェンド、ロジャー・フェデラー（スイス／元世界ランク１位）のコーチを務めていたイワン・リュビチッチ氏（クロアチア／同３位）が、伊スポーツ紙『Tuttosport』のインタビューに登場。今季著しい活躍を見せているヤニック・シナー（イタリア／世界ランク４位）を称賛した。

　持ち前の強力なストロークを武器に躍進を遂げた22歳のシナー。世界ランク15位でスタートした今季は、ウインブルドンで自身初となる四大大会（グランドスラム）ベスト４入りを果たし、８月の「ナショナルバンク・オープン」（カナダ／ハードコート／ATP1000）では念願のマスターズ初優勝を飾った。そして10月にはキャリアハイの４位をマーク。

　シーズン後半になっても勢いは止まらず、11月中旬に行なわれたシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」（イタリア・トリノ／ハードコート）では決勝に進出。続けて先の国別対抗戦「デビスカップ・ファイナルズ」（スペイン・マラガ／インドアハードコート）ではエースとして母国の47年ぶりの優勝に大きく貢献した。

　また、トップ２選手にも大きな勝利を収めているシナー。世界王者のノバク・ジョコビッチ（セルビア／１位）には、最終戦のラウンドロビン（総当たり戦）とデビスカップ準決勝で共に激戦を制した。同世代ライバルのカルロス・アルカラス（スペイン／２位）にも２勝を挙げ、４勝３敗と勝ち越している。
  　このほどインタビューに応じたリュビチッチ氏は、シナーの成長ぶりを「絶え間ない努力の結果が彼を成功に近づけた」と評価。また最近の活躍を踏まえ、来季に四大大会のタイトルを狙える可能性は十分にあるとして次のように語った。

「デビスカップで優勝したことで、彼は全豪オープンに向けて大きな自信を持って臨むことができる。試合でプレッシャーを感じたりする場面では、プレーが消極的になる場面もある。だが、彼の周りにはサポートしてくれる有能なスタッフたちがいる。強みは人柄だ。彼は勝利を重ねても調子に乗らず、決して満足しない」

　トップ選手の仲間入りをし、近いうちでの四大大会初優勝にも期待が寄せられているシナー。今後のさらなる活躍に注目したい。

構成●スマッシュ編集部

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