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海外テニス

崖っぷちに追い込まれた女王シフィオンテクを奮い立たせたのは「ローリング・ストーンズ」の楽曲<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.01.19

大逆転を演じたシフィオンテクは試合中に繰り返しローリング・ストーンズの曲を思い出していたという。(C)Getty Images

大逆転を演じたシフィオンテクは試合中に繰り返しローリング・ストーンズの曲を思い出していたという。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会の一つである「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)。現地19日に実施された女子シングルス2回戦で、第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/世界ランキング1位)が、ダニエル・コリンズ(アメリカ/同62位)に崖っぷちまで追い詰められながらも大逆転で勝利。女王は試合後、自分を奮い立たせた“秘訣”を明かした。

 今大会の女子シングルスは、第1シードが入るドロー表(トーナメント表)の最上段が話題になっていた。四大大会優勝4回のシフィオンテクに続いて、20年全豪優勝のソフィア・ケニン(アメリカ)、22年全豪準優勝のコリンズ、そして出産を経て復帰した元1位のアンジェリーク・ケルバー(ドイツ)と、四大大会のファイナリスト4人が名を連ねたのだ。

 初戦を勝ち抜いたシフィオンテクとコリンズの激突は、予想通りの熱戦となる。第1セットを6-4で先取して、第2セットも1ブレークアップとしたのはシフィオンテク。だが、ここからコリンズが5ゲーム連取で6-3と追いつくと、ファイナルセットに入ってもコリンズがリズムを維持してスコアは4-1。しかし、息を吹き返した世界1位は5ゲームを連続で奪って6-4とし、3時間超の激闘を制した。

 タフなドローを勝ち上がったシフィオンテクはこれで3回戦進出。昨年10月の北京大会から続いている連勝はこれで18となった。

 ところで、試合後の会見で、苦しい試合中に何が自身を奮い立たせたのか問われた女王は、“しぶしぶ”ながらこう明かしている。
 
「ローリング・ストーンズの曲を思い出していました。本当に集中している時は、試合中ずっと同じ曲が頭の中で流れている感じです。音楽はエネルギーを与えてくれるし、曲を思い出すことで考えたい技術的なことだけに集中することもできる。毎回違う曲を意識してしまうのは嫌で、今はローリング・ストーンズだけです」

 記者の質問に対して彼女の答えが“しぶしぶ”だったのには理由があった。

「だって、以前私が曲のことを何度か話したことで、その曲がいつの間にか大会のアンセムみたいになってしまったからです」

 振り返ったのは、センセーショナルに頂点へ駆け上がった2020年の全仏オープンだ。ツアー優勝経験もないノーシードのシフィオンテクが四大大会初優勝。一躍注目の的となっていた19歳(当時)が、コートへ出る前にガンズ・アンド・ローゼズの『ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル』を聴いていることを大会中に明かすと、それが大きなトピックとなったのである。そして10代とは思えない安定したメンタルと集中術とが相まって、話題がどんどん膨らんだことを本人が今も気にしていたのである。

 厳しい序盤戦をローリング・ストーンズとともにクリアした女王は、このまま初優勝へ突き進むのだろうか。その戦いぶりに注目したい。

構成●スマッシュ編集部

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