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海外テニス

全豪オープンで四大大会最長となる30分のタイブレークを勝ち抜き、ブリンコワが前年準優勝ルバキナを破る大金星!<SMASH>

中村光佑

2024.01.19

会場のファンを釘付けにした30分に及ぶタイブレークの末に世界5位のルバキナを倒したノーシードのブリンコワ。(C)Getty Images

会場のファンを釘付けにした30分に及ぶタイブレークの末に世界5位のルバキナを倒したノーシードのブリンコワ。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)は現地18日に女子シングルス2回戦を実施。ノーシードのアナ・ブリンコワ(ロシア/世界ランキング57位)が、昨年準優勝のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/同3位)を大激戦の末に6-4、4-6、7-6(20)で下し、大会初の3回戦進出を決めた。

 それは四大大会の歴史に残る壮絶な戦いだった。この試合は持ち前の強力なカウンターや粘り強いプレーでブリンコワが試合を優勢に進め、序盤の第2ゲームから3ゲームを連取。ルバキナの力強いショットにも打ち負けず、しっかりとリードを守り切って1セットアップとする。

 だが第2セットは一転、終盤まで一進一退の攻防が繰り広げられる。第3ゲームで先にブレークを果たしたブリンコワだったが、直後の第4ゲームでブレークバックを喫すと、最終第10ゲームで2度目のブレークを献上。接戦の末にセットオールに持ち込まれる。

 ファイナルセットでは互いの意地と意地がぶつかり合う。第8ゲーム以降はブレークの取り合いとなり、勝負の行方は10ポイントタイブレークへ。両者ともになかなかあと1本が取り切れず、マッチポイントを行き来する緊迫の展開となる。

 そして試合に終止符が打たれたのは迎えた42ポイント目だった。最後はルバキナがバックハンドをサイドアウトして勝負あり。10度目のマッチポイントをものにしたブリンコワが2時間46分の死闘を制した。
 
 主審も思わず苦笑いした激闘。タイブレークが決するまでに要した時間は四大大会史上最長となる30分にも及んだ。極限状態の中でルバキナの6本のマッチポイントを凌いで価値ある金星をつかみ取ったブリンコワは、試合内容を振り返りつつ喜びをあらわにした。

「激しい展開の中でも積極的に行こうとしたけど、手も足も震えていた。それでも私はできる限り冷静でいようと努めた。最後に勝ててとてもうれしい。このコート(センターコート)で、この素晴らしい観衆がいる中で勝てた今日のことは一生忘れないと思う。これまでの人生で最高の日になったわ」

 ベスト16入りを懸け、3回戦では第26シードのジャスミン・パオリーニ(イタリア/31位)と対戦するブリンコワ。タフなゲームを戦い抜いたことで少々フィジカル面が心配だが、この勢いのまま次戦も勝利を期待したい。

文●中村光佑

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