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【テニスギア講座】プロ選手のグリップテープはどうしてみんな白なのか?“しっとり柔らかい”という噂に迫る<SMASH>

松尾高司

2024.09.21

「兵庫ノアチェレンジャー」でオフィシャルストリンギングを務める「JRSA」のラケットの受付ラックには、白いグリップテープが巻かれたプロ選手のラケットがズラリと並ぶ。写真提供:松尾高司

「兵庫ノアチェレンジャー」でオフィシャルストリンギングを務める「JRSA」のラケットの受付ラックには、白いグリップテープが巻かれたプロ選手のラケットがズラリと並ぶ。写真提供:松尾高司

 今回のテーマはテニスラケットに巻く「グリップテープ」です。カラーバリエーション豊富なグリップテープがたくさん販売されているのに、どういうわけかプロ選手が巻いているのはほとんど「白」......その理由はなんでしょうか?

 日本のプロトーナメントのオフィシャルストリンギングを担当することがあるJRSA(日本ラケットストリンガーズ協会)のSNSでは、会場のストリンギングルームの様子などが紹介されています。それを見ると「プロ選手って、決まったように白いグリップテープだなぁ」と実感します。

 ズラッと並んでいる張り上がりラケットのほとんど全てに白いテープが巻かれていて、「ほぼ8~9割の選手が白!」というのです。

 巷のテニス専門店に並ぶグリップテープには、黒・青・赤・黄色・ピンクなどのカラーバリエーションがあります。なのに......選手はみんな『白』?

 この機会に、選手やショップの方、メーカーの担当者など、色んな方に訊ねてみました。その結果、一般プレーヤーでも白を選択するお客様が多いとうことでした。
 
 でも白って、めちゃくちゃ汚れが目立ちやすいです。巻き替えたばかりの頃はツルツルと光沢があり、手のひらに吸い付くような心地よさがありますが、数回使うとしっとりさも薄らいで、汚れが目立ちます。

 その反対が『黒』で、汚れがほとんど目立ちません。吸い付き感はなくなっていても、見た目に疲労感がわかりにくいので、頻繁に巻き替えないプレーヤーは、黒を選ぶ傾向があるようです。

 それでも一般プレーヤーの多くが白派なのは、やはりトッププロがみんな白いグリップテープを巻いていて、カッコよく見えるせいもあると感じます。

 1980年代、グリップテープは「ドライタイプ大全盛期」で、ウェットタイプを使う方はとても少数でした。でも、松岡修造選手が純白のグリップテープを巻いて世界で活躍する姿は、なんか王子様っぽくってカッコよかったんです。考えてみれば、あれから白いウェットの時代が始まったような気がします。
 
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