専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
国内テニス

錦織圭や国枝慎吾らが夢の競演!能登半島地震の復興支援チャリティイベント「ドリームテニスARIAKE」開催<SMASH>

内田暁

2024.12.09

有明を盛り上げた「ドリームテニスARIAKE」出演者ら(左から、石井さやか、内田海智、望月慎太郎、国枝慎吾、坂本怜、山西健一郎日本テニス協会会長、錦織圭、ダニエル太郎、上地結衣、小池愛菜、小田凱人)。写真=滝川敏之

有明を盛り上げた「ドリームテニスARIAKE」出演者ら(左から、石井さやか、内田海智、望月慎太郎、国枝慎吾、坂本怜、山西健一郎日本テニス協会会長、錦織圭、ダニエル太郎、上地結衣、小池愛菜、小田凱人)。写真=滝川敏之

 能登半島地震の復興支援チャリティイベント“ドリームテニスARIAKE”が、12月8日に東京・有明コロシアムで行なわれた。同イベントは、東日本大震災復興支援のため、2011年に発足。コロナ禍等を挟み、このたび6年ぶりの開催となった。

 イベント参加者は、今季ケガから復帰を果たした錦織圭をはじめ、パリパラリンピック金メダリストの小田凱人に上地結衣、ATPチャレンジャー初優勝を果たしたばかりの坂本怜や、全日本選手権優勝者の石井さやか等若手も参戦。公式戦さながらの真剣勝負あり、新旧入り混じっての混合ダブルスあり、あげくの果てには5人対5人の超変則バトルありと、夢の競演が次々実現。有明コロシアムを埋め尽くした1万人のファンにとっても、夢のひと時となった。
 
 錦織圭が、コート上で舞い、笑い、ずっこけた。ダニエル太郎とのシングルス対決では、鋭角にフォアの逆クロスを叩き込むと、客席から湧き上がる感嘆の声。するとすかさず、コートサイドで解説をする国枝慎吾さんから「錦織さん、かっこいいですねー」と絶賛の声。恥ずかしそうに笑う錦織は、直後のサービスは大フォールト。試合後には“国枝式ほめ殺し解説”を、「メチャメチャじゃまでしたね」と苦笑いした。

 その数時間後に錦織は、内田海智と組み、ダニエル太郎/坂本組と対戦。ラストポイントで、華麗に舞い豪快に“エアK”を放ったが、ボールはベースラインを大きく超えていく。自らのミスに腰砕けになり、その場にパタリと大の字に倒れた。

 エキシビション慣れした錦織が、狙ってか偶然かお笑い役を担うなか、若手たちは満員の観客に自身の存在をアピールするかのように、引き締まったプレーを見せる。18歳を迎えたばかりの小池愛菜は、マイクを手に先日プロ転向したことを発表。石井とシングルスで対戦し、パワフルかつ柔軟なプレーを披露し高いポテンシャルを示した。
 
 21歳の望月慎太郎と坂本の対戦も、一進一退の緊迫の展開に。坂本が超高速サービスで観客を驚かせれば、望月は鉄壁のバックハンドとマジックボレーでため息を誘った。ただ、錦織から「お調子者」の口上でコートに送り出された坂本は、終盤に向かうにつれサービス精神を抑えきれない様子。マッチポイントでは、客席に駆け寄りファンに助言を求めるも、自身のダブルフォールトで試合終了というずっこけの結末となった。

 ドリームテニス最後の対戦は、“チーム圭”vs“チーム太郎”の団体戦。内田/望月とダニエル/坂本が鍔迫り合いを繰り広げるなか、突如錦織が「ここでうちは国枝さんを投入、3人でやります。そちらはおまかせします」という、超法規的采配を下した。そこでチーム太郎は小田を投入し、最終的には全員がコートへ。マッチポイントで、ダニエルがスマッシュをミスしチームメイトから突っ込まれるなどのドタバタを経て、最後は国枝さんが貫録のボレーで締めくくった。

 全てのイベントスケジュール終了後、錦織はマイクを手に、「能登半島地震復興チャリティということで、皆さんの協力があり実現できました。少額ですが、このお金を有効活用し多くの人が笑顔になれたら」との思いを語った。

 さらには会見時には、10月にフロリダ半島を襲ったハリケーンで自身の家も被災したことに触れ、「こんなに大変なんだというのは、身に染みて感じました」と吐露。

「自然災害はどうしようもないけれど、助け合えたらいいな」との切実なる思いを口にし、来年以降もこのイベントが開催できることを願った。

取材・文●内田暁

【画像】錦織圭ら日本のトップ選手が参加した能登半島地震復興支援イベント「ドリームテニスARIAKE」を特集!

【関連記事】錦織圭が来年1月の全豪オープン出場!プロテクトランキングで本戦ダイレクトイン<SMASH>

【関連記事】錦織圭と国枝慎吾が児童養護施設を訪問!子どもたちに心と身体を温める「プレゼント」を贈る<SMASH>
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号