能登半島地震の復興支援チャリティイベント“ドリームテニスARIAKE”が、12月8日に東京・有明コロシアムで行なわれた。同イベントは、東日本大震災復興支援のため、2011年に発足。コロナ禍等を挟み、このたび6年ぶりの開催となった。
イベント参加者は、今季ケガから復帰を果たした錦織圭をはじめ、パリパラリンピック金メダリストの小田凱人に上地結衣、ATPチャレンジャー初優勝を果たしたばかりの坂本怜や、全日本選手権優勝者の石井さやか等若手も参戦。公式戦さながらの真剣勝負あり、新旧入り混じっての混合ダブルスあり、あげくの果てには5人対5人の超変則バトルありと、夢の競演が次々実現。有明コロシアムを埋め尽くした1万人のファンにとっても、夢のひと時となった。
錦織圭が、コート上で舞い、笑い、ずっこけた。ダニエル太郎とのシングルス対決では、鋭角にフォアの逆クロスを叩き込むと、客席から湧き上がる感嘆の声。するとすかさず、コートサイドで解説をする国枝慎吾さんから「錦織さん、かっこいいですねー」と絶賛の声。恥ずかしそうに笑う錦織は、直後のサービスは大フォールト。試合後には“国枝式ほめ殺し解説”を、「メチャメチャじゃまでしたね」と苦笑いした。
その数時間後に錦織は、内田海智と組み、ダニエル太郎/坂本組と対戦。ラストポイントで、華麗に舞い豪快に“エアK”を放ったが、ボールはベースラインを大きく超えていく。自らのミスに腰砕けになり、その場にパタリと大の字に倒れた。
エキシビション慣れした錦織が、狙ってか偶然かお笑い役を担うなか、若手たちは満員の観客に自身の存在をアピールするかのように、引き締まったプレーを見せる。18歳を迎えたばかりの小池愛菜は、マイクを手に先日プロ転向したことを発表。石井とシングルスで対戦し、パワフルかつ柔軟なプレーを披露し高いポテンシャルを示した。
21歳の望月慎太郎と坂本の対戦も、一進一退の緊迫の展開に。坂本が超高速サービスで観客を驚かせれば、望月は鉄壁のバックハンドとマジックボレーでため息を誘った。ただ、錦織から「お調子者」の口上でコートに送り出された坂本は、終盤に向かうにつれサービス精神を抑えきれない様子。マッチポイントでは、客席に駆け寄りファンに助言を求めるも、自身のダブルフォールトで試合終了というずっこけの結末となった。
ドリームテニス最後の対戦は、“チーム圭”vs“チーム太郎”の団体戦。内田/望月とダニエル/坂本が鍔迫り合いを繰り広げるなか、突如錦織が「ここでうちは国枝さんを投入、3人でやります。そちらはおまかせします」という、超法規的采配を下した。そこでチーム太郎は小田を投入し、最終的には全員がコートへ。マッチポイントで、ダニエルがスマッシュをミスしチームメイトから突っ込まれるなどのドタバタを経て、最後は国枝さんが貫録のボレーで締めくくった。
全てのイベントスケジュール終了後、錦織はマイクを手に、「能登半島地震復興チャリティということで、皆さんの協力があり実現できました。少額ですが、このお金を有効活用し多くの人が笑顔になれたら」との思いを語った。
さらには会見時には、10月にフロリダ半島を襲ったハリケーンで自身の家も被災したことに触れ、「こんなに大変なんだというのは、身に染みて感じました」と吐露。
「自然災害はどうしようもないけれど、助け合えたらいいな」との切実なる思いを口にし、来年以降もこのイベントが開催できることを願った。
取材・文●内田暁
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錦織圭が、コート上で舞い、笑い、ずっこけた。ダニエル太郎とのシングルス対決では、鋭角にフォアの逆クロスを叩き込むと、客席から湧き上がる感嘆の声。するとすかさず、コートサイドで解説をする国枝慎吾さんから「錦織さん、かっこいいですねー」と絶賛の声。恥ずかしそうに笑う錦織は、直後のサービスは大フォールト。試合後には“国枝式ほめ殺し解説”を、「メチャメチャじゃまでしたね」と苦笑いした。
その数時間後に錦織は、内田海智と組み、ダニエル太郎/坂本組と対戦。ラストポイントで、華麗に舞い豪快に“エアK”を放ったが、ボールはベースラインを大きく超えていく。自らのミスに腰砕けになり、その場にパタリと大の字に倒れた。
エキシビション慣れした錦織が、狙ってか偶然かお笑い役を担うなか、若手たちは満員の観客に自身の存在をアピールするかのように、引き締まったプレーを見せる。18歳を迎えたばかりの小池愛菜は、マイクを手に先日プロ転向したことを発表。石井とシングルスで対戦し、パワフルかつ柔軟なプレーを披露し高いポテンシャルを示した。
21歳の望月慎太郎と坂本の対戦も、一進一退の緊迫の展開に。坂本が超高速サービスで観客を驚かせれば、望月は鉄壁のバックハンドとマジックボレーでため息を誘った。ただ、錦織から「お調子者」の口上でコートに送り出された坂本は、終盤に向かうにつれサービス精神を抑えきれない様子。マッチポイントでは、客席に駆け寄りファンに助言を求めるも、自身のダブルフォールトで試合終了というずっこけの結末となった。
ドリームテニス最後の対戦は、“チーム圭”vs“チーム太郎”の団体戦。内田/望月とダニエル/坂本が鍔迫り合いを繰り広げるなか、突如錦織が「ここでうちは国枝さんを投入、3人でやります。そちらはおまかせします」という、超法規的采配を下した。そこでチーム太郎は小田を投入し、最終的には全員がコートへ。マッチポイントで、ダニエルがスマッシュをミスしチームメイトから突っ込まれるなどのドタバタを経て、最後は国枝さんが貫録のボレーで締めくくった。
全てのイベントスケジュール終了後、錦織はマイクを手に、「能登半島地震復興チャリティということで、皆さんの協力があり実現できました。少額ですが、このお金を有効活用し多くの人が笑顔になれたら」との思いを語った。
さらには会見時には、10月にフロリダ半島を襲ったハリケーンで自身の家も被災したことに触れ、「こんなに大変なんだというのは、身に染みて感じました」と吐露。
「自然災害はどうしようもないけれど、助け合えたらいいな」との切実なる思いを口にし、来年以降もこのイベントが開催できることを願った。
取材・文●内田暁
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