８月11日、卓球のWTTチャンピオンズ横浜は男子シングルス準決勝が行なわれ、パリ五輪代表の張本智和（世界ランク４位）が米国のジャー・カナク（同31位）にゲームカウント４-１（11-5、11-8、11-4、8-11、11-8）で勝利。決勝進出を決めた。

　第１ゲームは張本が主導権を握り、強烈なフォアハンドやドライブで仕掛けて得点を重ねる。相手の鋭いボールもカウンターで返し、流れを掴んだ張本が一気に先取する。

　第２ゲームは張本が効果的に得点を重ねて10-4でゲームポイント。しかし、カナクのサーブに苦戦して４連続失点を喫する。悪い流れをタイムアウトで切り、ひと呼吸入れた張本が決め切り、このゲームも連取する。

　勢いに乗る張本は第３ゲームを躍動。バック、ストレートと相手の懐に放つ強打でカナクを圧倒。バックの打ち合いをことごとく制し、１本取ることに雄叫びを上げて一気に王手をかける。

　第４ゲームはカナクが反撃。戦術を変えながらカウンターで張本を押しのけ、１ゲーム奪い返す。

　勝負の第５ゲームは序盤１点ずつを奪い合う競り合いになるが、チキータレシーブを連続で放った張本が逆転。５連続得点を挙げて流れを引き寄せる。もう負けられないカナクも粘り強く食らいついていくが、張本が長いラリーを落ち着いて制して先にマッチポイントを握る。最後はエッジボールで張本が押し切ると、静かに拳を握りしめたエースはファイナル進出を嚙みしめた。
  　張本の決勝（午後６時30分予定）の相手は王楚欽（世界ランク２位、中国）対トルルス・モーレゴード（同７位、スウェーデン）の勝者と対戦する。

　日本男子のエースが自国開催の大舞台で３年ぶりの戴冠まであと１勝だ。

構成●THE DIGEST編集部

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