F1レッドブルの角田裕毅は現地８月30日、第15戦オランダGP予選でQ2敗退し、12番グリッドを獲得した。この結果に自身はもちろん、チーム幹部からも落胆の声が上がった。

　英専門メディア『GPblog』によると、チームアドバイザーのヘルムート・マルコ博士は、角田が今回の予選でチームメイトのマックス・フェルスタッペンと同様のマシンパッケージだったと前置きし、以下のように苦言を呈した。

「予選になると、マックスは何か特別なものを引き出す方法を知っているが、ユウキはそれを引き出すのに苦労している。ここは実力主義だ。コンスタントに結果を出さなければならない」

　また、今回の予選で４位と大健闘したジュニアチームのアイザック・ハジャー（レーシングブルズ）については、「素晴らしい。非常に優れたドライバーで、チームも順調だ」と称賛しつつも、それが来季のレッドブル昇格につながるヒントになるか問われると、「いいや、違う」と否定した。
  　元僚友のハジャーが活躍するなか、角田は先の見えない争いに苦しんでいるようだ。予選セッションを振り返ったカーナンバー22は現状の得意・不得意が理解できている点で「かなりポジティブ」と話した一方、タイムが想定を下回っている状況に疑問を浮かべた。

「ミスはしなかったので、（好タイムが出ないのは）とても奇妙だ。コーナーごとに0.001秒でも稼ぐために、かなりハードワークをした。また、エンジニアと共に週末を通してどのように進歩したか、そしてそのプロセスにも満足しているんだ。ただ、予選ではラップタイムが出なかった」

「よく分からないが、フリー走行ではマックスと同じく、かなり競争力があった。僕もコーナーでタイムを稼げていたんだ。データを確認しなければいけないが、以前の自分のタイムと一致していない」

　今回のグランプリの舞台であるザントフォールト・サーキットはオーバーテイクが比較的困難なコースとして周知されているものの、２ポジションアップで入賞圏内に浮上できる位置だ。角田は31日の決勝（日本時間22時）で挽回し、８戦ぶりのポイントを獲得できるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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