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バレーボール

47年ぶり決勝逃すも日本女子バレーのポテンシャルを世界女王OB、名将が激賞! 並外れた“攻守の切り替え”に震撼

THE DIGEST編集部

2025.09.12

日本は世界バレーで4強入りした。(C)Volleyball World

日本は世界バレーで4強入りした。(C)Volleyball World

 日本代表は、パリ五輪で主将を務めたエースの古賀紗理那と井上愛里沙が相次いで現役を退き、林琴奈は代表を辞退。そして、迎えた今年は新主将の名を受けた石川真佑、和田由紀子、佐藤淑乃に北窓絢音と秋本美空が加わり、アタッカー陣はZ世代へと移行した。新指揮官フェルハト・アクバシュの下、世界選手権でネーションズリーグに続く4強入りをかなえた。47年ぶりの決勝進出はならずも、2010年大会以来のメダル獲得へ迫る戦いぶりを披露した。

 アクバシュ監督は9月10日に行われたオンライン会見で、「弱みを改善していく必要があるし、強みをもっと向上していく必要がある」と課題を述べつつ、「準決勝に進み、結果も良かった。ネーションズリーグ準決勝ではマッチポイントまでいくことができた。満足ではないが、これらの結果を受けて明るい将来が見えた」と総括。3年後に控えるロサンゼルス五輪へ向けて、今後の躍進を予感させる言葉で締めくくった。

 世界選手権で2002年以来6大会ぶりに女王奪還を果たしたイタリアでは、国営放送局『Rai』が自国の準決勝・決勝はもちろん、日本の準決勝(対トルコ)と3位決定戦(対ブラジル)の2試合も生中継した。特設スタジオにコメンテーターとして招かれた有識者のひとりで、女子リーグ広報責任者を務める元代表アウトサイドヒッターのコンスエーロ・マンジフェスタ氏は、準決勝・第1セットにトルコを25-16で圧倒した日本代表について、次のように述べた。
 
「率直に言って、試合を通してあのセットのようなプレーができていたなら、日本はおそらく世界選手権で頂点に立っていたわ。細部に至るまでまったくミスが見当たらないパフォーマンスだったのだから」

「あれほどに高いレベルを維持することは、かなり至難の業ね。けれど、日本は上手くいかなかったプレーやセットの後にそれを引きずらず、直ちに切り替えることができる。そのスキルは、幾多の代表の中でもずば抜けているわ」

 世界女王OBは新生日本代表の大きな可能性に触れ、優れた特性を称賛。アクバシュ監督が口にした「明るい将来が見えた」と重なる見解を述べた。

 そして、司会者が「得点ランキングは我らイタリア代表のパオラ・エゴヌを抑えて、準決勝終了時でマユ・イシカワが首位」と伝えると、もうひとりのコメンテーターで国内のほかトルコとポーランドでもリーグ監督経験のあるジュゼッペ・クッカリーニ氏が石川に言及した。

「今季でイタリア3シーズン目のイシカワは今や誰もが知る存在。本当に掛け値なく前向きな選手だと言いたい。シーズン開幕当初は所属クラブでベンチスタートだったが、努力を重ねて先発入りを果たしたんだ。イタリアでの経験が成長を大きく後押ししたね」

 通算で12個のタイトルをもたらしてきた名将の視点で日本の主将を好意的に評した。

 新体制ながら限りなく表彰台へ近づいた日本代表。未来への確かな手応えをつかんだ今シーズンを糧に、28年ロサンゼルス五輪を見据えて間違いなく成長を遂げるであろう選手たちとアクバシュ監督のさらなる手腕発揮に期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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