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陸上

初日から過酷コンディション…男子35km競歩で川野将虎がゴール直後に倒れるアクシデント 30分前倒しも“蒸し暑さ”に海外ランナーお手上げ「想像以上だった」【世界陸上】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.09.13

男子35キロ競歩の川野。レース後にけいれんで倒れた。(C)Getty Images

男子35キロ競歩の川野。レース後にけいれんで倒れた。(C)Getty Images

 34年ぶりの東京開催となる世界陸上が9月13日、国立競技場を舞台に開幕した。初日は男子35km競歩で東京五輪代表の勝木隼人が2時間29分16秒で銅メダルを獲得。今大会の日本人メダル第1号となった。男女混合4×400メートルリレー予選は日本が3分12秒08の日本新記録をマークし、夜の決勝に進出した。だがその裏で、開幕前から懸念だった“暑さ問題”が浮き彫りになった。

 最初の種目だった男子35km競歩で2大会連続メダルの川野将虎がフィニッシュ後に倒れる場面があった。川野は序盤から勝木と一緒に先頭集団につけ、日本勢ワンツーフィニッシュが期待された。だが30km手前で川野は苦しい表情を浮かび始め、徐々にペースダウン。必死に2番手をキープしていたが、残り3kmを切ったところで急失速。後続のランナーに次々と抜かれた。

 しんどい表情を見せつつ、フラフラになりながらなんとか最後まで駆け抜けた川野は大きく順位を落とし18位でフィニッシュ。会場に一礼した直後に川野はフラつきながら倒れ、けいれんを起こした。
 
 この日の天候は曇りで日差しはなかったが、ジメジメと蒸し暑さを感じるほど湿度は高く、スタート時の気温は26度、湿度77%だった。日本陸上競技連盟の谷井孝行担当ディレクターによると、「(川野の)意識はある。歩ける状態で、救急搬送されたり病院に運ばれたりはない」と説明。熱中症と思われる症状で脱水状態になったという。
 
 レース後、オランダ選手の女性コーチに今日の気象状況について訊くと「暑さは想定していたけど、蒸し暑さは想像以上だったわ」と音を上げるほど、対応に苦労したという。途中で棄権するランナーが続出するなど、過酷なレースだったと言わざるを得ない。

 大会を主催する世界陸連は当初、男女35キロ競歩は午前8時スタートの予定だったが、近年猛暑が続く日本の暑さを考慮して30分前倒しの午前7時30分から実施することを急きょ2日前に発表。「レース後半以降に温度が上がるタイミングを考慮すると30分(前倒し)で十分効果が得られる」と説明していたが、高い湿度までは計算外だったようだ。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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