９月16日、東京世界陸上４日目は男子110メートル障害決勝が行なわれ、日本記録保持者の村竹ラシッドが13秒18の５位でフィニッシュ。この種目、日本人初の世界陸上メダル獲得はならなかった。

　満員の国立競技場から大歓声が響くなか、今季世界２位の12秒92を持つ村竹はファイナリストとして５レーンにつく。今季世界最速をマークする米国のティンチ、全米王者のジャコビー・サーブら実力派が揃う。

　号砲が鳴ると抜群の好スタート。豪快にハードルを飛び越えていき先頭争いを繰り広げる。しかし上位との差をつめることはできず、後半スピードを上げて猛追したがメダル圏内には僅かに届かなかった。

　電光掲示板に順位が表示され、村竹は肩を落とすも会場の声援には手を振り応えた。しかし、直後のテレビインタビューでは抑えていた感情が溢れて悔し涙がこぼれた。
  　昨年のパリ五輪は５位入賞を果たし、世界に衝撃を与えた。悲願のメダルにあと一歩届かなかったが、これで世界大会は２年連続のトップ５入り。自国開催の大舞台で23歳の若きハードラーは世界の強豪を相手に堂々の走りを見せた。

▼男子110メートル障害決勝　結果
金メダル　コーデル・ティンチ（米国）　12.99
銀メダル　オーランド・ベネット（ジャマイカ）　13.08
銅メダル　タイラー・メイソン（ジャマイカ）　13.12
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５位　村竹ラシッド　13.18

取材・文●湯川泰佑輝（THE DIGEST編集部）

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