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「反省の余地がないぐらい力負け」田中希実が5000m12位を回顧 「アホちゃうか」と自虐する驚きの調整法を告白「実は1500の翌日に...」【世界陸上】

THE DIGEST編集部

2025.09.21

5000mを12位で終えた田中(中央)。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

5000mを12位で終えた田中(中央)。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 世界陸上5000メートルの決勝が9月20日に行なわれ、4大会連続で決勝に進出した田中希実が12位でフィニッシュした。

 田中にとっては厳しい、超スローペースで始まった。序盤、先頭2選手のすぐ後ろにつけた田中は折り返しの2500メートル時点で一度後方に下がるも、徐々に追い上げて残り2周時点で4位に復帰。ラスト1周を7位で迎えると、スパート勝負で後続にかわされ、入賞を逃す結果で終えた。

 予選では同組で出走した山本有真のけん引もあり、日本女子史上初となる4大会連続の決勝進出を決めた。前回ブダペスト大会の8位入賞を超える結果は残せなかったが、レース後のコメントは清々しさを感じさせるものだった。

「今日は本当に反省の余地がないというか、完敗したと思う。『ああすればよかった、こうすればよかった』っていうのがないぐらい、本当に力負けした。等身大の自分を全部見せられてすっきりしたと思う」

「本当の実力を証明するには決勝で一番自分が楽しく、自分らしく走ること(が必要)だと思った。迷いだったり怖さが顔を出してしまったけど、そこで絶対引かないっていうことが今日できた。結果は最後ヘナヘナになってしまったけど、今日の私の等身大の実力は出せたと思う」
 
 レース前の状態は悪くなく、残り1周まではメダルを狙えると感じていたという。「自分の可能性をすごく感じながらスタートラインに立てて、最後の1周までそれを感じられた。最後の1周をめちゃくちゃ疾走する瞬間を楽しもうと思ってたけど、ラスト1周を迎えた時にすごく(身体が)重くて。重いって思った瞬間やっぱり動かなくなったので、どんな瞬間でも疾走してる自分を引き出せるようになりたい」と振り返り、わずかに悔しさをにじませた。

 また田中は、1500メートル史上初の3連覇、金メダルを獲得したベアトリス・チェベト(ケニア)と最後まで競り合ったフェイス・キピエゴン(ケニア)のような後方から余裕をもって追い上げるレースを目標としていたことを次のように明かした。

「今日は本当に一番後ろで悠々と走りたい、そっちの方が先頭で引っ張るよりかっこいいって思ってたのに、なんだか中途半端なところをずっと走ってしまった。大外から行って最後まくるのをすごくワクワクしながらできる選手になって戻ってきたい。それができるようになった時、それこそずっと前を引いても勝ち切れる選手になれると思う」

 ハイペースの展開を予想していた田中だが、同時に今回のようなスローペースからのスパートにもある程度の自信を持っていたという。「実は1500(メートル予選)の翌日に1000メートルのタイムトライアルをしたらベストが出て、翌々日も800メートルのベストが出て。1500メートルの準決と決勝の日に合わせてタイムトライアルをしたので、普通の人だったら『アホちゃうか』なんですけど、私にとっては理屈じゃなくて、火事場の馬鹿力を出したかった」とユニークな表現で報道陣の笑いを誘った。ただそれだけ、今回のレースにかけていた彼女の並々ならぬ強い思いが表れたのだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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