F1レッドブルは現地12月２日、来季から角田裕毅をテスト兼リザーブドライバーに降格すると発表。レーシングブルズのアイザック・ハジャーをセカンドドライバーとして起用すると明かした。

　日本のF1ファンに大きな衝撃を与えた角田の降格発表。海外ジャーナリストはこの決定をどのように受け止めたのか。英専門メディア『The Race』のスコット・ミッチェル＝マルム記者は「角田は失敗したが、レッドブルにも責任がある」とドライバー、チーム両方に非があると主張。特にチームの“判断ミス”を次のように振り返った。

「より大きなミスは、チームが昨年末に（角田を）昇格させるべきだったのにシーズン中に招集した点だ。それによって角田はチームとの適切なプレシーズン調整など、上手く事を運ぶための最良のチャンスを失った。それ以来、角田とレッドブルはその代償を払っている。角田がその後得たチャンスを十分に活かせなかったとしても、レッドブルはドライバーマネジメントでより良い判断を始めなければならない」
  　ただ、やはり角田自身に対する評価も、厳しいものとなっているようだ。英専門メディア『PlanetF1』のヘンリー・ヴァランタイン記者は「現時点で両チーム（レッドブル・レーシングブルズ）にとって最も論理的な一歩のように思える」と首脳陣の決断に理解を示し、角田の実力不足を示唆した。

　そして同メディアのマット・コッホ記者もカーナンバー22の能力を高く評価しつつ、レッドブルドライバーが直面する高いハードルを、角田は超えられなかったと説く。

「単純に（パフォーマンスが）十分ではなかった。レッドブルはワールドチャンピオンを輩出する組織。それ以外は失敗なんだ。角田はF1ドライバーとして十分に優れていると付け加えたい。だがチャンピオン候補なのか？　５年間、それを何も示せていない。F1、特にレッドブルのプログラムの残酷さは、単に『良い』だけでは十分ではない。偉大さが求められる」

　チームとして角田のパフォーマンスを最大化し、結果に結び付けられなかったのは確か。しかし、角田がトップチームにふさわしい活躍を残せず、チームの信頼を勝ち取れなかったのもまた事実なのだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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