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ラグビー

「まぁ、見とけ」闘志むき出しの松島幸太朗 4度目のW杯へ進化する32歳、“フェラーリの走り”で復調宣言【ラグビー】

向風見也

2025.12.04

最新のリカバリー機器も駆使して復調を期す松島。4度目のW杯出場はなるか。(C) Getty Images

最新のリカバリー機器も駆使して復調を期す松島。4度目のW杯出場はなるか。(C) Getty Images

 松島幸太朗が復調宣言だ。12月13日開幕のジャパンラグビーリーグワン1部の新シーズンへ、日本代表55キャップ(テストマッチ出場数)のフルバックが状態を上げている。

 東京サントリーサンゴリアスへおよそ2年ぶりに復帰して4度目となるオープニングマッチを目前にし、淡々と説く。
 
「いまのところ、上手くいっている」

 地面にたたきつけられたスーパーボールのような走りが魅力。通算2度目のワールドカップとなった2019年の日本大会では5トライを挙げ、時の代表指揮官だったジェイミー・ジョセフから「フェラーリ」のようだと賞賛された。

 20年からの2年間はフランスのトップ14に加盟のクレルモン・オーヴェルニュへ挑戦。しなやかな走りに加え、空中および地上での衝突への意欲、耐性、そもそもの身体の強さを搭載した。23年には自らを鍛えたフランスの地で3度目のワールドカップを経験も、以後は納得のできない時間を過ごしてきた。

 要所で好カウンター、好キックを繰り出してはいたものの、常にアキレス腱の不調にさいなまれていた。「むちゃくちゃ痛くて、自分のプレーはできなかった」という感覚は拭えず、チームも徐々に順位を下げていた。

 しかし現在は、「アキレス腱自体の心配はないです」。組織的な連続攻撃を伝統とするサンゴリアスにあって、自身を光らせると同時に周りを光らせるための準備を進める。

 序盤に黒星が先行して6位に終わった前年度を受け、こう展望する。

「(昨季は)プレシーズンにやったことをシーズン中に出せなかった期間が長かった。(今季は)いまやっているものをシーズンで継続することをいま(開幕前)から(意識する)。誰が出てもサントリーのラグビーができることを(目指す)」

 大切にしたいのは、戦術上のポジションごとの役割の明確化だ。速いテンポでボールを繋ぎたいから、いつ何時でも然るべき布陣を作れるよう皆の頭をクリアにしたい。

「(各自の)役割というところがわかっていないと、フィールド上でどこに行く(立つ)かがわからないという状況が出てしまう。そうならないために、日ごろの練習からコミュニケーションを取る」
 
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