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SP首位・千葉百音、まさかの連続転倒で優勝逃す 坂本花織はFSトップで逆転表彰台! アリサ・リウが金、中井亜美は銀、大混戦女子は波乱の展開で決着【フィギュアGPファイナル】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.12.06

SP首位の千葉(左)はジャンプで転倒。坂本(右)が逆転で表彰台に滑り込んだ。写真:永島裕基

 フィギュアスケートの世界一決定戦「グランプリ(GP)ファイナル2025」は12月6日、名古屋・IGアリーナで女子フリーが行なわれ、昨季2位の千葉百音は合計210.22点と伸び悩み表彰台を逃した。優勝は世界女王のアリサ・リウ(米国)、銀メダルは初出場の中井亜美、ショート5位発進の坂本花織が逆転3位に滑り込んだ。

 ショート首位で折り返した千葉は最初のフリップ+トウループの連続3回転を軽やかに決めたが、続くループ、サルコウでまさかの転倒。GPシリーズ2連勝を飾った安定感を欠き、演技直後は呆然とした表情だった。

 一方、前日のショートで痛恨ミスを犯し悔し涙を流した坂本はフリーで巻き返した。ジャンプはノーミス、すべてプラス評価の高いクオリティでフリートップの意地をみせた。千葉が滑る前までは暫定4位と表彰台圏外だったが、最後の最後で3位に。取材対応中だったがミックスゾーンで銅メダルを伝えられると、「え~....うそ...」と膝から崩れ落ち号泣。悪夢のショートから嬉し涙を流した。

 GPファイナル初出場の中井は最大の武器トリプルアクセルを成功。後半に回転不足をとられる細かいミスはあったものの、概ね高いパフォーマンスを発揮。得点を確認し、表彰台を確定させると、最年少の17歳は口に手をあてて信じられないといった表情を浮かべた。

 米国の2選手を含め6人全員がメダル争いできる実力者が揃ったゆえ、最後の最後まで予想がつかない熾烈な争いは波乱の展開で決着した。
 
▼GPファイナル 女子シングル結果(カッコ内はフリー得点)
優勝 アリサ・リウ(アメリカ) 222.49点(146.70)
2位 中井亜美 220.89点(146.98)
3位 坂本花織 218.80点(149.40)
4位 アンバー・グレン(アメリカ) 211.50点(144.65)
5位 千葉百音 210.22点(132.95)
6位 渡辺倫果 207.14点(136.46)

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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