英国のモータースポーツ専門メディア『The Race』は現地12月7日、最終戦アブダビGP後にF1レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ博士に関する記事を配信。チームの重鎮が電撃引退する可能性を報じた。
マルコ博士はレッドブル・レーシング初期から若手ドライバーの育成で手腕を発揮し、セバスチャン・ベッテル、マックス・フェルスタッペンらを筆頭に数々のトップドライバーをF1界に送り出してきた。
現在82歳のマルコ博士は当面アドバイザーの役職を降りる意向は見せていなかった。しかし同メディアによれば、「レッドブルとマルコは、彼(マルコ)がチームから離れ、完全にF1から引退するという相互の合意に向かっている可能性がある」という。
その一因となっているのが前戦カタールGPでの発言だ。レース終盤、4番手を走っていたキミ・アントネッリ(メルセデス)がミスによりコースを外れた場面でランド・ノリス(マクラーレン)に順位を譲る形に。優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とのドライバーズランキングの差は、5位のまま終われば14ポイントだったが、12ポイントに縮まった。結果論ではあるが、もし14ポイント差のままであれば、優勝回数の差でフェルスタッペンがタイトルを獲得していた。
レース後にスポーツ専門チャンネル『Sky Sports』のインタビューに応じたマルコ博士はこの出来事について「あまりにも明白すぎる」とコメント。メルセデスPUを搭載するマクラーレンのノリスのチャンピオンのためにアントネッリが意図的に順位を譲ったのではないかと批判した。
この発言により、アントネッリ、メルセデスのSNSアカウントには1000件以上の誹謗中傷のメッセージが届く事態に。マルコ博士はこれを受けて独専門メディア『F1-Insider』に
謝罪の声明文を発表した。
アブダビGPのパドックで、去就について問われたマルコ博士は「疑いはない。話し合ってからどうするか決める」と回答。「複雑でさまざまな要素が絡み合っている。一晩考えてみて、それからまた何か分かるかもしれない」と明言を避けたという。
そして、ローラン・メキース代表は次のようにマルコ博士の貢献に感謝しつつ、“変化”について言及した。
「F1が安定した静的な環境ではないと常に理解している。運営方法をどう改善できるかを見直すのはごく普通のことだ。ヘルムートに向けて言っているわけではないが、私たちは常に互いに挑戦し合い、どんなに小さなことでも次のステップを模索する環境にいる。しかし、シーズン中盤に困難に見えた状況を根本的に改善するために役割を果たしたヘルムートには感謝しかない」
今夏のクリスチャン・ホーナー氏の電撃解任、コンストラクターズランキング3位、フェルスタッペンの5年ぶりのタイトル逸など、レッドブル王朝は崩壊したと言って良い状況。チーム再編の一環でマルコ博士の勇退があるのかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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現在82歳のマルコ博士は当面アドバイザーの役職を降りる意向は見せていなかった。しかし同メディアによれば、「レッドブルとマルコは、彼(マルコ)がチームから離れ、完全にF1から引退するという相互の合意に向かっている可能性がある」という。
その一因となっているのが前戦カタールGPでの発言だ。レース終盤、4番手を走っていたキミ・アントネッリ(メルセデス)がミスによりコースを外れた場面でランド・ノリス(マクラーレン)に順位を譲る形に。優勝したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とのドライバーズランキングの差は、5位のまま終われば14ポイントだったが、12ポイントに縮まった。結果論ではあるが、もし14ポイント差のままであれば、優勝回数の差でフェルスタッペンがタイトルを獲得していた。
レース後にスポーツ専門チャンネル『Sky Sports』のインタビューに応じたマルコ博士はこの出来事について「あまりにも明白すぎる」とコメント。メルセデスPUを搭載するマクラーレンのノリスのチャンピオンのためにアントネッリが意図的に順位を譲ったのではないかと批判した。
この発言により、アントネッリ、メルセデスのSNSアカウントには1000件以上の誹謗中傷のメッセージが届く事態に。マルコ博士はこれを受けて独専門メディア『F1-Insider』に
謝罪の声明文を発表した。
アブダビGPのパドックで、去就について問われたマルコ博士は「疑いはない。話し合ってからどうするか決める」と回答。「複雑でさまざまな要素が絡み合っている。一晩考えてみて、それからまた何か分かるかもしれない」と明言を避けたという。
そして、ローラン・メキース代表は次のようにマルコ博士の貢献に感謝しつつ、“変化”について言及した。
「F1が安定した静的な環境ではないと常に理解している。運営方法をどう改善できるかを見直すのはごく普通のことだ。ヘルムートに向けて言っているわけではないが、私たちは常に互いに挑戦し合い、どんなに小さなことでも次のステップを模索する環境にいる。しかし、シーズン中盤に困難に見えた状況を根本的に改善するために役割を果たしたヘルムートには感謝しかない」
今夏のクリスチャン・ホーナー氏の電撃解任、コンストラクターズランキング3位、フェルスタッペンの5年ぶりのタイトル逸など、レッドブル王朝は崩壊したと言って良い状況。チーム再編の一環でマルコ博士の勇退があるのかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
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