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角田裕毅が降格前最後の1年を回顧「『少しの運』が足りなかった」「速さは何度も見せられた」 専門メディアは厳しい評価「ビッグチームの器ではない」

THE DIGEST編集部

2025.12.08

レッドブルでの苦闘の1年を振り返った角田。(C)Getty Images

 2025年F1の最終戦となったアブダビGPの決勝、角田裕毅(レッドブル)はペナルティの影響もあり、今季最後のレースを14位でフィニッシュ。ドライバーズチャンピオンシップでは33ポイントの17位でシーズンを終えている。

 ポイント圏内の10番手スタートながらも、マックス・フェルスタッペンの逆転タイトルをサポートするという最大の"任務"を担った角田。実際に23周目にはランド・ノリス(マクラーレン)とバトルを展開して少しでもチームメイトのライバルを抑え込もうとしたが、ここでの動きが違反と判断されたため5秒ペナルティを科せられ、順位を落としてしまった。

 レースについて角田は、「今日は本当に、全力でポイントを獲りにいき、その可能性もあったと思いますが、ペナルティによって難しくなりました。僕たちは別の戦略を選び、ランドとのバトルまでは上手く走れていました。彼(ノリス)を抑えようとしましたが、とても速くて、悔しいペナルティを受けてしまいました。2回目のスティントでは、追い抜きがとても難しかったです」と振り返っている(F1公式サイト『F1.com』より)。
 
 また、「この1年を振り返ると、最後まで全力を尽くしたと言えます。今季は、結果を左右するために必要な『少しの運』が足りなかった時が何度もありましたが、それもレースです」と苦戦と不運の続いたシーズンを総括。「今季のエンジニア、メカニック、そしてチーム全員に感謝を伝えたいです。そして来季もまだこのチームにいるので、これがお別れではありません」と語り、来季はリザーブ&テストドライバーを務めるレッドブルに対しても言及した。

 またメディアのインタビューでは、ノリスの追い抜きを許した場面について「1周につき約0.5秒縮められていたけど、タイム差はまだ0.8~0.9秒あったので、あと1周はもつと思っていました。ところが、彼はターン1、2、3、4、5でパフォーマンスを最大化して、一気に詰めてきました。ランドは本当に上手くやりました。でも、たとえ僕が必死に守ったとしても、大きく状況は変わらなかったと思います」との見解を示している。

 続けて、今季を再び振り返り、「特に苦しんだという感覚ではなく、ただ今は遅いだけ。理由は分かりません、昨季の終盤と似ています。正直言って、運という言葉を使うのは好きじゃないですが、シーズン後半は本当に運がありませんでした。自分ではどうしようもない出来事がたくさん起きました。でも、自分の速さは何度も見せられたと思うし、それはポジティブです。少なくとも、全て出し切りました。それが重要です」と語った(フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』より)。
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専門メディアからは厳しい声&擁護...