カーリングの2026年ミラノ・コルティナ五輪の世界最終予選が現地12月10日（日本時間11日）、カナダ・ケロウナで行なわれ、女子の日本代表（フォルティウス）が８大会連続の五輪出場権を獲得した。予選リーグ１位通過の強豪ノルウェーを６対５で撃破。一進一退の攻防を制した日本の高い実力に世界的なカーリング大国から唸り声が上がった。

　予選リーグ２位通過でプレーオフに進出した日本は同リーグで唯一黒星を喫したノルウェーと再戦。勝ったチームがオリンピックへの切符を獲得する大一番だった。

　序盤から１点ずつを奪い合う展開も、日本は全員が正確なショットを披露。リードの近江谷杏菜がゲームをつくり、セカンドの小谷優奈はここぞの場面でダブルテイクアウトで石を弾くなど、相手に主導権を渡さない。サードの小野寺佳歩が冷静なショットを、スキップの吉村紗也香はアイスを読み切り正確無比なドローを放つなど、ノルウェーの反撃を抑えた。

　最後はノルウェーのラストショットが外れ、勝利が確定すると吉村ら選手たちは互いに駆け寄り、熱いハグを繰り返した。
  　元カナダ代表のカーリング選手で現在は母国のポッドキャスト番組『The Broom Brothers』でコメンテーターを務めるジョン・カレン氏は自身のXを更新。地元放送局『CBC』のデヴィン・ハーロウ氏が撮影した動画を共有したうえで、「彼女たちは今週最高のチームだ。日本はこの最終予選で、トップレベルの安定したチームであり続けてきた。五輪出場は当然の結果だ！」と綴り、日本の躍進を称賛した。

　国内の激しい日本代表争いを制し、オリンピックの切符を掴んだフォルティウス。５度目の挑戦で初の夢舞台にたどり着いた吉村の目には、16年越しの涙が溢れた。

構成●THE DIGEST編集部

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