卓球のWTTツアー上位者が集う国際大会「WTTファイナルズ2025香港」は現地12月14日に男子シングルス決勝が行なわれ、張本智和（世界ランク５位）が同４位のトルルス・モーレゴード（スウェーデン）を４-２（11-8、5-11、11-9、10-12、14-12、11-2）で下し、４度目の決勝で初優勝。初のWTT年間王者に輝いた。

　第１ゲームは主導権を握った張本が11-8で先取。逆に第２ゲームはモーレゴードの鋭い豪打で押し切られる。第３ゲームはモーレゴードのフォアハンドに苦しみ9-9の同点に追いつかれたが最後はカウンターで返し、一歩リードする。

　第４ゲームは張本の目にも止まらなぬカウンター、フォアで序盤から４連続得点。素早いラリーの応酬に負けず、一本決めるごとに会場に響き渡る雄叫びを上げる。だが終盤からモーレゴードが追いつき、デュースの末に張本は競り合いを落とした。

　第５ゲームも互いに１点ずつを取り合う緊迫した展開。周り込んでから打点の高い強烈なスマッシュを浴びせる迫力あるゲームで会場を沸かす。相手に２度ゲームポイントを握られるピンチも張本はなんとかしのぎ逆転。優勝に王手をかけた。

　勝負の第６ゲームは張本がツッツキでの先制から５連続得点でスタートダッシュに成功。完全にリズムに乗った張本はそのままパリ五輪銀メダリストを圧倒。会場の「ハリモトー！」という声援に後押しされ、最後まで張本ペースで押し切った。
  　張本は準決勝で世界ランク２位の林詩棟（中国）を４-３で撃破。２年連続の大舞台に駒を進め、４度目の挑戦で悲願成就となった。

　試合直後はコーチと抱き合い、「しゃー！」と歓喜の雄叫びを叫んだ。

構成●THE DIGEST編集部

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