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「もはや“補助輪”が必要な段階は過ぎていた」 角田裕毅の今季の苦戦、チームメイトとの圧倒的な差について専門メディアや有識者が厳しく評価&指摘

THE DIGEST編集部

2025.12.16

今季のドライバーランキングは17位に終わった角田。厳しい戦いを強いられた。(C) Getty Images

今季のドライバーランキングは17位に終わった角田。厳しい戦いを強いられた。(C) Getty Images

 ランド・ノリスの初戴冠で幕を閉じた2025年F1。マクラーレンはこの英国人ドライバーによるドライバーチャンピオンシップだけでなく、チームとしてもコンストラクターズチャンピオンシップも2年連続で勝ち取った。
 
 これは、この英国籍チームが総合力で他チームに勝ったことの証明だと言える。ドライバーランキングで3位につけたオスカー・ピアストリは、シーズン中盤にはノリスに大きな差をつけてトップを走っており、チームメイト同士による熾烈なタイトル争いは、時に首脳陣に悩ませながらも、結果的にライバルが追随できないほど多くのポイントをチームにもたらしたのだった。

 対して、まさに孤軍奮闘での戦いを強いられたのが、終盤の猛追で最多の8勝を挙げ、ピアストリを抜き去り、ノリスにも2ポイント差まで迫ったマックス・フェルスタッペンだ。5連覇の夢は潰えたものの、マシンの性能を極限まで引き出しての異次元のドライビング、何にも動じない強靭な精神力によって成し得た数々の印象的な勝利は、彼の価値をさらに高めるものとなった。

 スポーツ専門メディア『sportskeeda』は、今季24戦における独自の指標による各ドライバーへの採点(10点満点)を用い、チーム単位で平均採点を算出してランク付けしているが、マクラーレンは「7.79」でトップとなり、「ノリスとピアストリとのコンビは、最高のドライバーラインアップとしてシーズンを終えた。それもそのはずで、彼らはコンストラクターチャンピオンシップも制している。このパートナーシップが2026年に向け、いかに進化していくのか、非常に興味深いところだ」と寸評を綴っている。

 対して、レッドブルはマクラーレンの他、フェラーリ、メルセデスの後塵を拝しての4位。実際のコンストラクターランキング(3位)を下回ったが、同メディアは「最終的な平均評価において角田裕毅の貢献があまり大きくなかったにもかかわらず、ランキングを4位まで引き上げたという事実は、フェルスタッペンがいかに優れたドライバーであるかを雄弁に物語っている」と、オランダ人ドライバーの働きを称賛した。

 ここでも指摘されたように、フェルスタッペンの神懸かり的なドライビングは、同時にチームメイトの不甲斐なさを際立たせることにもなった。2戦目からリアム・ローソンに代わってレーシングブルズから昇格した角田は、22回の週末を終えて獲得したポイントはチームメイト(421点)の10分の1にも満たない30点止まり。シーズン途中の昇格、適応の難しいマシン、チームのミスなど、同情すべき点は多々ありながらも、それを差し引いたとしても、トップチームでのこの成績はあまりに物足りないと言うしかない。

 英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、各ドライバーの今季を総括する中で、角田については「好調なスタートを切っていたレーシングブルズに残留していたら、彼のシーズンはどれほど違ったものになっていただろうか……。フェルスタッペンと並ぶ立場になると、角田は酷く苦しんだ。前進しているように見えた瞬間もあったが、予選でチームメイトとの差が0.3秒以内に収まったのは5回に止まり、進歩が継続することは決してなかった」と、厳しく振り返っている。
 
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