プロボクシング世界３階級制覇王者の中谷潤人（M.T）が現地12月27日、「THE RING V：ナイト・オブ・ザ・サムライ」でセバスチャン・エルナンデス（メキシコ）とのWBAスーパーバンタム級12回戦に臨み、３-０の判定勝ちを収めた。スーパーバンタム級への転級初戦を勝利で終えた。

  　薄氷を踏む勝利だった。序盤は中谷が右のジャブから左フック、アッパーを的確に命中させ、リズムをつかんだ。しかし、４ラウンド以降、接近戦になるとエルナンデスが粘り強く手数を繰り出し、中谷の勢いを止める。８ラウンド以降の終盤には、互いに強烈なパンチを繰り出すものの決定打に欠け、勝負は判定へ。ジャッジのスコアは、115-113、115-113、118-110で、中谷が３-０で勝利を収めた。

　試合後、米老舗ボクシング誌『THE RING』の公式Xは、中谷対エルナンデス戦のスコアカードの画像を公開。「中谷潤人対セバスチャン・ヘルナンデス 公式審判スコアカード　118-110のスコアについてどう思う？」と綴り、とりわけ大差がついたジャッジに疑問を呈した。

　投稿をチェックしたフォロワーからは、「マジか…。今回はエルナンデスが勝ったな」「今年最悪のスコアカードの118-110、あれは恥ずべきものだ」「恐ろしい、その審判は二度とジャッジすべきじゃない」「この試合は引き分けになるべきだった」「盗まれた試合だ」「ナカタニの明確な勝利だが、厳しい試合だった。イノウエは楽に倒すだろう」などと批判の声が数多く寄せられ、日本人ファンからも「118は意味わからん」「素人目には流石にやりすぎイイイと思っちゃうけどプロのジャッジなんだろ？」「個人的には開きすぎかなとは思うけど、精度重視で見てみると、まぁなくはない…？」と疑問を呈する声が寄せられた。

　中谷は32戦32勝と全勝をキープしたものの、エルナンデス戦は厳しい内容となった。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】『THE RING』が公開した中谷vsエルナンデス戦のスコアカード