プロボクシングの世界スーパーバンタム級４団体統一王者の井上尚弥が現地12月27日、サウジアラビア・リヤドでWBC同級２位アラン・ピカソ（メキシコ）を３-０の判定で下し、６度目の王座防衛に成功。プロ32戦32勝とした井上は、世界戦の連勝記録を歴代単独トップの27に伸ばした。井上の強さには、海外メディアも絶賛している。
 
　米老舗ボクシング誌『THE RING』は、「早い段階から、日本の強豪はピカソがこれまで経験したことのないレベルで試合を支配していた」として井上が立ち上がりからペースを握っていたと伝え、中盤以降の戦いぶりについても「脅かされる場面は一切なく、ピカソから引き出せる材料もほとんどなかった」と指摘。「終始一方的な展開のまま」最終ゴングを迎えたと報じている。

　また、米紙『USA TODAY』はピカソ戦をラウンドごとに独自の採点とともに詳報。序盤から「爆発的な攻撃を繰り出す」井上に対し、ピカソの善戦も紹介。KO勝利は逃したものの、最終的には「教科書通りのボクシングを展開し、エリート級の攻防を披露した」井上が完全に上回り、ポイントは120-108のフルマークだったと伝えた。

　また、同日にスーパーバンタム級12回戦を戦った中谷潤人もセバスチャン・エルナンデス（メキシコ）に判定で僅差の勝利。両メディアともに、来年５月の井上対中谷の日本人対決に「道が開けた」として、今後の動きに期待を寄せた。

構成●THE DIGEST編集部

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