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格闘技・プロレス

「僕の採点では115対113でエルナンデス」中谷潤人戦の判定に名王者が疑問「118対110はどう考えてもない」

THE DIGEST編集部

2025.12.28

初のスーバーバンタム級の試合で判定勝ちした中谷(左)。ただ際どい勝負になり、内山氏の採点では2ポイント負けだったという。(C)Getty Images

初のスーバーバンタム級の試合で判定勝ちした中谷(左)。ただ際どい勝負になり、内山氏の採点では2ポイント負けだったという。(C)Getty Images

 プロボクシングの名王者が、判定に疑問を呈した。 

 世界3階級制覇王者の中谷潤人が12月27日、WBCスーパーバンタム級10位セバスチャン・エルナンデス(メキシコ)と対戦。118対110が1人、115対113が2人の3対0の判定で勝利を飾った。

 スーパーバンタム級初戦を制した中谷だったが、非常に厳しい状況に追い込まれていた。序盤こそジャブを有効に駆使して優勢に立ったが、中盤以降はエルナンデスの前進を許し、数多く被弾した。

 判定についてネット上でも議論になっているなか、元WBAスーパーフェザー級王者の内山高志氏が自身のYouTubeチャンネル内で、私見を述べた。

 内山氏は「公平に見ようと思えば思うほど、ちょっと“逆忖度”みたいになっちゃったかもしれないのですけど、僕の採点では115対113でエルナンデスを勝ちにしました」と明確に数字を示した。

 中谷については3回までは良かったものの、「かなり苦戦しましたね」とし、選手心理をこう読んだ。
 
「途中、足を止めて動かなくなったんです。たぶん足を使ってもエルナンデスが来るから、そうやっても『余計、疲れる』と思ったから打ち合いに行ったと思います」

 技術的には「エルナンデス選手のしつこさと手数。接近戦での手数の止まらなさは、厄介ですね。距離を潰してるからこそ中谷選手の力強いパンチもなかなか入らなかったし、エルナンデス選手はガードも良かったですね。いや、びっくりした」と振り返る。

 そして判定に関しては「118対110をつけたジャッジがいたんですけど、それはどう考えてもないと思います」とバッサリ。中谷にとって「厳しい試合でした」とし、「びっくりしました」と繰り返した。

 中谷は次戦、メインイベントで大差判定勝ちした4団体統一世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥と激突する話も浮上している。内山氏は「2人がやったらっていう面白さは、少し欠ける部分はありますね」と指摘。

 一方、「中谷選手もこれでまた『なるほど、こういうタイプもいるんだ』と分かったので、またさらに進化してくると思う。また試合を楽しみにしたいと思います」とも述べた。

 今後、中谷がスーパーバンタム級でどのようなボクシングを披露するのか注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】内山高志氏が中谷vs.エルナンデスを解説
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