日本の総合格闘技ブームの中心だった大物ファイターが凱旋帰還した。　
　
　かつてK-1、PRIDEを舞台に活躍した総合格闘家のミルコ・クロコップ（クロアチア）が12月30日に自身のインスタグラムを更新。東京・六本木での自撮りショットや、リングで激闘を繰り広げたライバルとの胸熱ツーショットを公開し、オールドファンから歓喜の声が相次いだ。
　
　PRIDEなどで活躍した「戦慄のターミネーター」が日本に凱旋した。51歳のミルコはこの日、大みそかの格闘技イベント「RIZIN師走の超強者祭り」（さいたまスーパーアリーナ）の公開計量が六本木で開催され、その特別立会人を務めた。計量前に榊原信行CEOに呼び込まれて登場したレジェンドはマイクを持つと、「こんにちは。元気ですか？」と会場に集まったファンに呼びかけた。

　続けて、「７年ぶりに日本に来ました。PRIDEの時代、RIZINの時代をとても懐かしく恋しく思います。みんなに会えてうれしいです」と挨拶して拍手を浴びる。さらに元PRIDE世界ヘビー級王者のアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ（ブラジル）まで登壇。現在49歳のノゲイラは「みなさん、久しぶり。帰ってこれて本当にうれしいです。明日は最高の大会になると思っています。みんなで盛り上げましょう」として歓声を浴びた。
  　公開計量終了後、ミルコはかつて拳を交わした強敵と笑顔でツーショット。それをインスタにアップすると、海外を含め格闘ファンは即座に反応した。「MMA黄金時代の伝説の２人」「号泣レベル」「この写真は価値がある...誇り高き頃の昔の思い出がよみがえる」「レジェンド」「日本に来てくれて本当にありがとう」「これは熱い」「プライドがどれだけ恋しいか」などと、多くの反響が書き込まれた。

　両者は2003年11月９日、PRIDEヘビー級暫定王者決定戦で激突。超一流の打撃系ファイターと“柔術マジシャン”の異名を持つ柔術家の対決として注目された。序盤はエンジン全開のミルコが打撃で試合を支配し、１ラウンド終了間際に左ハイキックでノゲイラからダウンを奪う。だが、２ラウンド開始早々にノゲイラにテイクダウンを奪われると腕十字を極められてミルコがまさかの逆転負け。結果的にノゲイラが試合巧者ぶりを見せつけた伝説の試合となった。

　かつては紅白歌合戦を超える視聴率を叩き出した大みそかの総合格闘技。時代は変われど、偉大なファイターの栄光の足跡は色褪せない。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】突然来日したミルコが六本木で自撮り