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「ヘルメットを被れ」議論百出のスケボー“ノーヘル論争” 五輪米国代表コーチが私見「動きが制限され、逆に転倒のリスク高まる」

THE DIGEST編集部

2026.05.29

ストリートの絶対王者が再び重傷を負い、ヘルメット着用を求める声が挙がっている。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

ストリートの絶対王者が再び重傷を負い、ヘルメット着用を求める声が挙がっている。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 5月29日、2024年パリ五輪スケートボード男子ストリートで銅メダルを獲得し、数々の国際大会で世界王者に輝いた米国のナイジャ・ヒューストンが、自身のSNSで顎と頬骨の骨折を報告。さらに腎臓裂傷をの重傷を負ったことを明かし、その痛々しい姿が話題になっている。

 25年12月末にも頭蓋骨および眼窩骨折の重傷を負い、“ノーヘル”を貫くスタイルに批判の声が集まっていたヒューストン。今回の大怪我についても「これを見て『コイツほんと学ばねえな』とか、『だからヘルメット被れって』って思う人もいるだろう。でも、それはスケーターのマインドを知らないから。俺たちは金のためでも、カッコつけるためでもなく、ただスケートに人生を燃やしてる。これが毎日を生きる理由なんだ」と自身の考えをSNSに投稿。再び重傷を負いながらも、スケーターとして変わらぬ信念を貫く姿勢を示した。

 この投稿に対し、コメント欄には「トップ選手だからこそ、怪我防止のためにヘルメットを被るべきだ」「子どもたちに悪影響だ」といった意見が届き、五輪をきっかけとしたスケートボード人気が高まるなか増加するキッズスケーターや次世代の有望選手への影響を懸念する声も少なくない。
 
 一方で、そうした意見に対し五輪スケートボード米国代表ヘッドコーチを務めるアンドリュー・ニコラウス氏が、異論を唱えている。同氏は「スケートボードをやったことがない人ほど、このコメント欄でいろいろ意見を言ってる。実際にはすごく基本的な技でも、転倒して気絶する人を俺はたくさん見てきた。(スケートボードにおいて)事故は当たり前のように起きるもの」と持論を展開した。

 ニコラウス氏は、男子ストリート東京、パリ五輪で2大会連続金メダルを獲得した堀米雄斗の米国での活動を支えた人物としても知られ、スケートボード界において絶大な影響力を持つ存在の一人。たびたび議論が噴出する“ヘルメット着用”の是非について同氏は、「仮に彼がヘルメットを被っていても、顔を強打したら次はどうする? フルフェイスを着けろって話になるのか?」「そこまでいけば、今度は動きが制限され、逆に転倒のリスクも高まる」などと主張。「じゃあ家の中にでも引きこもってろってことか、坊や」と私見を綴った。

 最後に「早く良くなってくれ、友よ。お前のスケート人生はまだ終わってない」と記し、ヒューストンにエールを送った。

 ストリートカルチャーとして若者の魅力を惹きつけるスケートボード。だが一方で、東京大会からオリンピックの正式種目に採用され、スポーツとしての位置付けになった一端も担ってる。スケートボードの“ヘルメット論争”は、今後も議論を呼び続けそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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