ラグビー

「日本の美徳を体現する選手」世界4位フランス指揮官が異例の賛辞…“絶対的司令塔”齋藤直人の価値【ラグビー】

向風見也

2026.07.18

敵将からも高い評価を受ける齋藤。フランス戦でいかなるパフォーマンスを見せてくれるだろうか。(C) Getty Images

 合流から1週間弱で大舞台に出て、上位国を倒した。

 ラグビー日本代表の齋藤直人は、攻めの起点のスクラムハーフとして存在感を示した。

 高い弾道、転がす球筋のキックを続けて首尾よくエリアを取ったり、適宜リズムを変えながらシャープにパスをさばいたり、身長165センチ、体重73キロと小柄も防御ライン上で身体を張ったり。
 

 7月4日、東京・秩父宮ラグビー場で新設ラグビーチャンピオンシップ初戦に出た。その頃の世界ランクで2つ上回っていたイタリア代表を27―10で制した。

 11日にはオーストラリアのマクドナルドジョーンズ・スタジアムで、同3位も一部の主力を出さなかったアイルランド代表に20―37と屈している。その痛い黒星を喫した日とて、向こうの反則を引き出すなど爪痕を残した。リーダーのひとりとして述べる。

「初戦で勝ってスタートできたところは、チームの(よい)雰囲気に繋がったと思います。オーストラリアに移動しての対アイルランド代表戦は結果として負けてしまったんですけど、もう引きずることはなく、今週、いい準備ができていると思います」

 見据えるのは「今週」の18日。ゆかりの国に挑む。世界ランクを11位に引き上げてぶつかる大会3戦目の相手は、同4位のフランス代表だ。

 齋藤は、今度の来日までの約2年間、フランスの名門トゥールーズで腕を磨いてきた。次戦の相手方でベンチ入りのポール・グラウ、何より23年フランス大会で開催国主将のアントワーヌ・デュポンらと定位置を争いながら、プロリーグのトップ14で加入前からの通算4連覇を達成した。

 今回は知見を仲間と共有し、勝ち筋を見出す。

「何回も対戦した選手がいて、個々の特徴がわかる部分もある。自分が知っている情報は、(仲間に)話すようにはしていますね。クラブで試合をする時に相手を分析するなかで知った知識、選手の癖みたいなものを、聞いたり覚えたりしている範囲で」

 対するファビアン・ガルティエヘッドコーチが都内で公の場に出たのは16日。決戦2日前、メンバー発表会見を催した。

 立ったまま行なうプレゼンテーションで身振り、手振りを重ねる。日本人記者に日本代表について問われれば、勤勉さで鳴らす齋藤を引き合いに語る。

「ポゼッションが多く、テリトリーを取ってくる。それが当日何になるのかはわかりませんが、こちらの弱点を見つけて突いてくるとも。齋藤直人のような努力家から感じる日本の文明、美徳、謙虚さが、日本のラグビーを作っています」
 
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「去年の7月、自分がチームに適応できなかった感覚があるので…」