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バレーボール

なぜ女子バレー日本はタイに力負けしたのか スタッツで判明した決定的な“ダブルスコア”【アジア選手権】

THE DIGEST編集部

2026.08.30

準決勝でタイに敗れ、ベンチでうつむく島村春世。(C)Volleyball World

準決勝でタイに敗れ、ベンチでうつむく島村春世。(C)Volleyball World

 バレーボールのアジア選手権(中国・天津)は女子の準決勝が8月29日に行なわれ、世界ランク6位の日本は前回優勝のタイ(同17位)に1-3(21-25、20-25、25-20、20-25)で敗れた。日本は今大会での2028年ロサンゼルス五輪の出場権はお預けとなり、30日にはイランと3位決定戦を戦う。

 力負けだった。日本は第1セットからタイに主導権を握られ、4連続失点を喫するなど劣勢に。今大会初めてセットを落とすと、続く第2セットも効果的な攻撃は影を潜めた。逆にタイが日本のお株を奪う粘りのバレーで壮絶なラリーを制し、2セットを連続で奪った。

 日本は第3セットにようやく得点源の和田由紀子、石川真佑の強打などで奪い返したが、第4セットはタイの勢いを止められず、ミスも重なり終盤に突き放された。

 今大会でのロス五輪切符を獲得することができず選手たちの表情は呆然。試合後、コート上でインタビューに応じた和田や関菜々巳は号泣し、ベテランの島村春世はベンチで落胆。キャプテンの石川からは五輪出場を決められず、悔しさがにじんでいた。
 
 格上の日本を撃破したタイの快進撃について、国際バレーボール連盟(FIVB)主催大会の運営などを行なう『Volleyball World』は「前回2023年を含め、アジア選手権3度の優勝を誇るタイが日本相手に金星を挙げた」と報道。驚きを交えて東南アジアの雄の試合運びを称えた。

 さらに同サイトは、両チームのスタッツを併せてアップ。日本は石川が両軍最多の23得点、次位に和田が15得点を記録。一方のタイは、オポジットのピンピチャヤ・コクラムが20得点、アウトサイドヒッターのサシパポン・ジャンタウィサットが16得点、SVリーグのPFUブルーキャッツ石川かほくに所属するタットダオ・ヌクジャンが14得点とオフェンス面に限れば大きな差はなかった。

 だが、特に大きな差がついた項目がある。それは「Opponent Error(相手のミス)」による得点。日本はタイのミスで14ポイントを記録したのに対し、タイは日本のミスで28ポイントを記録。日本は1セット分(25点)も相手に献上したことになり、ダブルスコアがつくほど見過ごせない結果だった。

 ミスだけではない。選手間で微妙なズレも指摘されている。

 試合を生中継したフジテレビ系列で解説を担当した元日本代表の竹下佳江氏は、「セッターの上げたボールがネットに近く、石川選手や和田選手が少し打ちにくそう」と序盤から漏らしていた。ロンドン五輪銅メダルに導いた名セッターの悪い予感は的中し、日本はなかなか攻撃のリズムを作れずアクバシュ監督は第1セット途中から関に代え35歳の栄絵里香を投入。試合を一時落ち着かせたが、攻撃が手詰まりになると第3セットから再び関を入れ、攻撃の要である司令塔やアタッカーを頻繁に入れ替えていた。

 いずれにせよ、今大会でロス五輪出場の可能性は消滅した日本。データ上でもタイに軍配は上がっていた。

構成●THE DIGEST編集部

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