MotoGP、チーム・スズキ・エクスターのエース、アレックス・リンスが、かねてから交際中だったアレクサンドラ・ペレスさんと結婚した。

　ペレスさんが自身のインスタグラムで、リンスのゼッケンNo.42に引っ掛けて「4200万回、イエスと答えるわ！」とのコメントを付けて右手の薬指にリングをはめている画像を投稿したことによりわかったもので、返信欄には「おめでとう、アレックス!!!!」「愛が爆発してる！」等のスペインやイタリアのMotoGPファンからの声に混じって、日本のファンからも「日本より心からお喜び申し上げます。明るい未来のおふたりにより一層のご多幸をお祈りいたします」といった祝福の声が寄せられた。

　グラスが映り込んでいることから画像はプロポーズ当日のディナーの際にアレクサンドラ嬢が撮影したものと思われ、翌日以降も2人の仲睦まじい様子がアップされている。
注）ヨーロッパでは右手の薬指に結婚指輪をつける国が多い
  　スペイン・バルセロナ出身のリンスは現在24歳。2017年にスズキからMotoGPクラスへと昇格し、3年目を迎えた2019年は第3戦アメリカズGPで初優勝。第12戦イギリスGPでも優勝し、ランキング4位を獲得した。特にイギリスGPは最終ラップの最終コーナーで絶対王者マルク・マルケスを逆転し、0.013秒で逃げ切る快心のレースだった。モジャモジャに伸ばした髪がトレードマークだ。

　すでにスズキと2021年から2年の契約延長で合意しているとの噂もあるが、ドゥカティをはじめとする他メーカーが食指を伸ばすトップライダーのひとり。

　コンパクトな体制で挑むスズキが送り込む直列4気筒エンジン搭載のGSX-RRは、最高速度等、突出したパフォーマンスこそ見せないものの、バランスに優れたコーナリングマシンとして評価が高く、2020年仕様のミシュラン・タイヤとの相性の良さもあり、2月末に実施された公式テストではリンスが総合3番手、同僚のジョアン・ミルも6番手のタイムを記録し、昨年からの好調を維持している。

　新型コロナウイルスの影響で先行き不透明なモータースポーツ界だが、リンス個人の視界はすこぶる良好のようだ。

文●甘利隆
著者プロフィール／東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter：ama_super