モータースポーツ

女子大生レーサーで、Wシリーズ初代王者のチャドウィックが、スポブラトレーニング姿を公開!

甘利隆

2020.04.09

ウィリアムズのF1ドライバー育成アカデミーにも所属する女子大生ドライバー、チャドウィック。(C)Getty Images

 2019年から始まった女性ドライバー限定のフォーミュラカーによる選手権『Wシリーズ』の初代チャンピオン、ジェイミー・チャドウィックが、スポーツブラにサイクルパンツ姿で自転車トレーニングに励む様子を自らのSNSへアップした。

『Wシリーズ』は"将来的に女性F1ドライバーを送り出すこと"を目的として新設され、ウィリアムズやマクラーレンの黄金時代を支えた往年の名ドライバー、デビット・クルサードや今もレッドブル・ホンダで辣腕を振るう天才エンジニア、エイドリアン・ニューウェイも運営に関わっている。

 イギリスのチェルトナム大学に在籍する現役女子大生でもある21歳は、シリーズ6戦中、2勝を含む5回のポディウムを獲得し、見事タイトルを勝ち取った。

 11歳でレーシングカートに乗り始めたチャドウィックは、2015年、アストンマーティンを駆り、女性として初めてイギリスGT選手権のGT4クラスでタイトルを獲得。2018-2019年シーズンにはアジアを中心に開催されるMRFチャレンジのチャンピオンに輝く。2019年のニュルブルクリンク24時間レースでは再びアストンマーティンを走らせ、SP8クラスで優勝を果たした。

 また、2019年5月より古豪ウィリアムズの開発ドライバーを務め、シミュレーターでのドライビングやレースへの帯同、メディア対応やマーケティング活動の面を通して、名門復活を目指すチームに貢献している。
 
 開発ドライバーに加えて、ウィリアムズのF1ドライバー育成アカデミーにも所属する彼女は、さらなるフィジカル能力の向上を目指して新たなトレーナーを迎え入れたようで、投稿には「新しいトレーナーとの愛と憎しみの関係(笑)」とコメントが付けられている。

 それを閲覧したファンからは「なぜ愛憎関係なのかがわかります!」「あなたが走っているのはバーチャルな道路なので、次のバーチャルカフェへと立ち寄って、素敵なコーヒーとケーキを食べることができます(笑)」と冗談交じりのコメントが付けられた他、表彰台のシャンパンファイトで使ったと思われる『カーボン』のボトルを目ざとく見つけ、「棚の上のシャンパンが大好き!!」と書き込むマニアもいた。
注)F1及びWシリーズでは、カーボンファイバー製ボトルが特徴の『カーボン(CARBON)』が公式シャンパンとなっている

 2020年もデフェンディングチャンピオンとして『Wシリーズ』を戦うチャドウィックだが、ジャック・ヴィルヌーヴをはじめとするF1ドライバーを輩出し、若手育成カテゴリーとして評価の高い全日本F3への参戦も視野に入れているとのことで、近い将来、日本のサーキットで彼女の姿を見ることができるかもしれない。

文●甘利隆
著者プロフィール/東京造形大学デザイン科卒業。都内デザイン事務所、『サイクルサウンズ』編集部、広告代理店等を経てフリーランス。Twitter:ama_super

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