世界最大のプロレス団体WWEは、6月5日（日本時間）、アメリカ・フロリダ州ウインターパーク・フルセイル大学で開催したファームブランドNXTのビッグマッチ『NXTテイクオーバー：イン・ユア・ハウス』を世界配信した。

“漆黒天女”紫雷イオが「NXTテイクオーバー：イン・ユア・ハウス」のトリプルスレットNXT女子王座戦で“女王”こと王者シャーロット・フレアー、因縁のリア・リプリーとの死闘を制し、念願のNXT女子王座初戴冠だ。

　ゴングが鳴るとお互いを警戒して睨み合う3人だったが、シャーロットがクロスボディを放ったイオをキャッチして投げ飛ばすと父直伝のチョップを叩き込んで序盤を圧倒した。イオも負けじと619やダブル・ストンプをシャーロットに決めると、リアにはスプリングボード・ミサイルキックや串刺しダブル・ニーで反撃する。

　場外戦ではリアが植木鉢をシャーロットに投げつけてラフファイトとなると、イオがセットの屋根から豪快なクロスボディを2人に放って激しい攻防を展開した。さらにリアがスーパーリップタイドでシャーロットを追い詰めればこれをイオがカット。続けてリアが必殺のプリズムトラップでイオを捕まえると、今度はシャーロットがノーDQルール（反則裁定なし）を利用して持ち出した竹刀で2人を滅多打ちに。
  　これで2人にダメージを与えたシャーロットはリアをフィギュアエイトで捕まえてタップ勝ちを狙ったが、最後はこの隙にイオがコーナートップから必殺のムーンサルトをリアに叩き込んで3カウント。接戦の三つ巴戦を制したイオは「次のNXT女子王者になる」の宣言通り、有言実行を果たし悲願の初NXT女子王座戴冠を果たし、祝福の紙吹雪が舞う中でコーナーに登って王座ベルトを掲げた。

　イオは「人種や国籍を問わず、自分がチャンピオンになることができると常に信じていたWWEには、最大限の敬意と感謝の気持ちを伝えたい」とツイッター（@shirai_io）で発信。日本のスターダム時代は“赤いベルト”の絶対王者に君臨していたイオが、海を渡りWWEのリングでもチャンピオンロードを歩み始める。

◆WWE NXT◆
「NXTテイクオーバー：イン・ユア・ハウス」
2020年6月8日（日本時間）
アメリカ・フロリダ州ウインターパーク・フルセイル大学（無観客試合）
▼NXT女子選手権試合トリプルスレットマッチ
＜挑戦者＞○紫雷イオ（片エビ固め）＜挑戦者＞●リア・リプリー、＜王者＞シャーロット・フレアー
※ムーンサルトプレス
※紫雷イオが新王者に

文●どら増田

【画像】「人種や国籍を問わず…」紫雷イオが歓喜の言葉と写真をツイート