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ゴルフ

渋野日向子のゴルフからアグレッシブさが消えた?最終日は“よそ行き“のゴルフは避けたい

山西英希

2020.10.04

渋野の持ち味のひとつは、思い切りの良いパッティングだ。(CGetty Images

渋野の持ち味のひとつは、思い切りの良いパッティングだ。(CGetty Images

 LPGAツアー『ショップライトLPGAクラシック』3日目、渋野日向子は3バーディ、1ボギーの69で回り、通算4アンダーでフィニッシュ。前日の45位タイから34位タイへ順位を上げた。

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 予選2日間ではショットが好調だったにもかかわらず、トータル2アンダーという結果に甘んじていた渋野。バーディパットを決め切れなかったことが要因だが、2メートル以下のパーパットを数多く外していたことも大きい。それだけに、初日に3回、2日目に4回記録した3パットを0にすることが決勝ラウンドで順位を上げるキーポイントに挙げていた。

“ストップ・ザ・3パット”をスローガンに臨んだこの日、スタートの10番パー4からいきなり試練が訪れる。ピン手前6メートルにつけたバーディパットが1メートルオーバー。前日の後半に苦しめられた距離だ。しかし、これを難なく沈めると、14番パー4では2メートル、2番パー4でも2メートル、6番パー4では1メートル、7番パー3では1・5メートルのパーパットを沈めた。パーパットに関していえば、100点満点の出来だ。
 
「シビアなパーパットが入ってくれたのがすごい気分的にもよかったですし、後半はバーディが3つ取れてノーボギーで回れたのが、昨日、一昨日とは違うと感じました」

 と、渋野自身も納得のいくラウンドだったようだ。確かに目標どおり3パット地獄から逃れることはできた。また、初日は後半のハーフでスコアを2つ落とし、2日目は1つ落としたが、この日は後半に限ればスコアを3つ伸ばすことができた。

 ただ、その引き換えとなったわけではないが、アグレッシブさがどこか消えたようにも感じた。もちろん、スコアを落とさないことは大切だ。しかし、大会3日目といえば、“ムービング・デー”と呼ばれるように、下位にいる選手が積極的にピンを狙い、スコアを大きく伸ばそうとする日でもある。渋野のよさは思い切りのいいパッティングとボギーを叩いてもその次のホールでバーディを奪えばいいんだというアグレッシブさにあったように思う。3パットを避けるために、バーディパットを置きにいってしまっては、渋野のよさが消えてしまうのではないだろうか。
 

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