ゴルフ

【女子ゴルフ】注目ルーキー7人のデビューイヤーを5段階で評価!激動のシーズンをスタッツとともに振り返る

THE DIGEST編集部

2020.12.31

2020年にツアータイトルを獲得し、国内女子ツアーを盛り上げた古江(左)、笹生(中)、西村(右)。(C)Getty Images

 国内女子ゴルフで注目を集めるルーキー7人の2020年を5段階の通信簿形式で振り返っていく。評価は各選手のこれまでの実績や期待値も踏まえて査定した。
※A=よくできました、B=まずまずです、C=可もなく不可もなく、D=がんばりましょう、E=ガッカリです

●古江彩佳
[試合数]14試合 [トップ10回数]7回(2位) 
[メルセデスランキング]1,371.78pt(1位) [獲得賞金]¥90,502,992(2位)
評価:よくできました(A)
20年は新型コロナの影響もあり、出場試合数が14試合と限られていたにもかかわらず、年間3勝を挙げる。賞金ランキングも2位と好位置につけている。ショットの安定感にはアマチュア時代から定評があったが、20年はそこにアプローチの正確性も加わり、パーセーブ率、リカバリー率で1位に。その結果、ピンを果敢に攻めていくことができ、バーディ数は5位とまずまずの順位だ。驚くのはイーグル数が1位であること。けっして飛ばし屋ではないものの、パー5での3打目をグリーンの外から入れるイーグルが少なくなかった。惜しむらくは初日の平均ストロークが71.2(11位)であることで、この数字がもう少しよくなってくると、優勝回数がもっと増えてくるだろう。
 
●笹生優花
[試合数]14試合 [トップ10回数]8回(1位) 
[メルセデスランキング]1,258.85pt(2位) [獲得賞金]¥93,891,170(1位)
評価:よくできました(A)
19歳の新世紀世代が、14試合に出場して優勝2回、トップテン入りが8回と安定感のあるゴルフを見せ、賞金ランキング1位で20年を終えた。10代で2試合連続優勝を飾ったのは史上3人目で、プロ初優勝からの2試合連続優勝も史上3人目の快挙を達成した。笹生の武器は何と言っても最大280ヤードを超えるドライバーの飛距離だが、それを生かしてバーディ数、イーグル数はともに1位。平均バーディ数、パーブレーク率でも1位と破壊力のあるゴルフを展開した。また、飛距離だけでなく、平均パット数で3位、パーセーブ率で7位に入ったことでショートゲームも上手いという印象を残した。あとは60位のフェアウェイキープ率をどこまで上げていくかが課題となる。

●西村優菜
[試合数]14試合 [トップ10回数]6回(3位) 
[メルセデスランキング]762.08pt(5位) [獲得賞金]¥47,964,000(7位)
評価:よくできました(A)
14試合に出場し、優勝が1回、トップテン入りが6回、賞金ランキング7位と、19年のプロテストを2位タイで合格した実力を証明した。ドライバーショットの不調が原因で開幕4戦を終えた時点では予選落ちが3回あったが、見事にⅤ字回復を遂げたのは立派だろう。『日本女子プロ選手権』で7位タイ、『ツアーチャンピオンシップリコーカップ』で3位タイと公式戦に強いところも見せた。プラチナ世代でも負けん気の強さは1、2を争うが、それが平均バーディ数2位、パーブレーク率2位に表れている。ただ、積極的にピンを狙っていく反面、ダブルボギー率が1・29%と高いのが気になる。57・99%(55位)のリカバリー率をどこまで上げていけるかが今後の課題となる。