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ゴルフ

ついにベールを脱いだ“ニュー渋野日向子”! 斬新な「ウェッジ4本制」と磨き上げた「100ヤード以下の精度」

山西英希

2021.03.05

この日はパー5すべてでバーディを奪った渋野。首位と4打差の好位置で決勝ラウンドに駒を進めた。(C)Getty Images

この日はパー5すべてでバーディを奪った渋野。首位と4打差の好位置で決勝ラウンドに駒を進めた。(C)Getty Images

『ダイキンオーキッドレディス』2日目、インコースからスタートした渋野日向子が6バーディ・1ボギーの「67」をマーク。通算6アンダーにまでスコアを伸ばし、前日の20位タイから5位タイにまで順位を上げた。

【PHOTO】開幕戦に臨む渋野日向子の2020年を厳選ショットで振り返り!

 ついに“ニュー渋野”がベールを脱いだ。

 このオフ、100ヤード以内の練習を集中的に行なったと語っていたが、初日はその成果があまり見られなかった。しかし、この日は見事なウェッジショットを披露。まずは11番パー5だ。残り74ヤードのフェアウェイ左サイドから58度のウェッジで放ったボールは、右のグリーンエッジから3・5ヤードの位置にあるピンに向かって一直線に飛んでいく。ピン奥4メートルほどに落ちると、バックスピンで約1メートル上に止まった。けっこうなフォローが吹いていたにもかかわらず、それだけのスピンがかかったという事実が、技術の高さを証明している。そのパットを沈めて、この日最初のバーディを奪う。
 
 さらに18番パー5でも完璧なウェッジショットを披露する。ティショットをフェアウェイ左サイドにキープしたものの、エッジまで243ヤードが残り、2オンが難しいと判断。5番ユーティリティでエッジまで60ヤードを残すことを選択した。

 狙い通り、その位置にボールを落とすと、エッジからピンまでの距離と上り傾斜を計算して75ヤードを58度で打つ。ボールはピンの右上に落ちると軽いバックスピンがかかり、ピン右1・5メートルで止まった。あっさりと、このパットも沈めて後半のアウトへといい流れを作った。

 実は今年から渋野はウェッジを4本にしている。46、51、54、57度のラインナップで、それぞれ105、95、85、75ヤードがフルショットの距離だ。「昨年までは短い距離でも51度を使ってめちゃくちゃ小さな振り幅で打たなければいけないときもありましたが、新たに54度を入れたことでカバーしてくれます」と渋野。大きなクラブで短い距離をコントロールするのはプロでも簡単ではない。振り幅がフルショットに近いほうが距離感も合わせやすいし、スピンも計算できるというわけだ。
 
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