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ゴルフ

良くも悪くも“気分屋“の原英莉花、“ジャンボのような安定感”がトップへ駆け上がるカギに

山西英希

2021.03.07

4日間を通じてパットに苦しんだ原。2021年初戦は33位でフィニッシュとなった。(C)Getty Images

4日間を通じてパットに苦しんだ原。2021年初戦は33位でフィニッシュとなった。(C)Getty Images

 今年の国内女子ツアー第1戦『ダイキンオーキッドレディス』最終日、46位タイからスタートした原英莉花は、1イーグル、3バーディ、3ボギー、1ダブルボギーと出入りの激しいゴルフを展開。「72」で回り、通算1オーバー・33位タイで4日間を終えた。

【PHOTOギャラリー】2021年初戦を終えた原英莉花のとっておき厳選ショットを一挙公開!

 2番パー4で3オン3パットのダブルボギーを叩いた後に迎えた4番パー5。517ヤードと4つあるパー5の中で1番目に距離の長いホールだ。できればアンダーパーで4日間を終えたいだけに、悪くてもバーディ、できればイーグルがほしいところだった。

 今大会ではまだイーグルを1つも取っていなかったが、迷うことなく2オン狙いで振り切ったセカンドショットは見事にグリーンをとらえる。1パットでカップに沈めて今季初イーグルを奪取した。ただ、そこから波に乗れないのが今週の原で、スコアを伸ばすどころか、逆に1つ落としてしまった。
 
 スタッツだけ見れば、今大会でスコアを伸ばせなかった理由は明らかにパットにある。初日から30、32、34、30パットと、4日間通じて一度も30パットを切れなかった。しかも、2日目と最終日にはグリーンの外から一度ずつ放り込んでいるにもかかわらずだ。「パットが入らないとスコアにならないし、楽しくゲームを運べませんでした。ラウンド中に気持ちが萎えたことが何回もあったので、今後はパットを向上させるきっかけをつかみたいと思います」と反省した。

 このオフにはドライバーとアイアンを特に練習したという原だが、4日間のフェアウェイキープ率は58.9%、パーオン率は73.6%と今大会ではその効果が表れなかったようだ。「練習では上手くいってましたが、本番ではラインも出せないし、出球もそろいませんでした」と今後の練習方法を再考するつもりだ。

 どの選手も条件が同じため、気休めにしかならないが、約3か月ぶりの実戦だけに、まだゲーム感が戻っていなかったと思うしかない。ただ、原の場合、直前の調子とかあまり関係ない傾向がある。

 過去ツアー3勝しているが、19年の『リゾートトラストレディス』で優勝した前週は26位タイ、昨年優勝した『日本女子オープン』の前週は37位タイ、『JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ』の前週は初日に「79」を叩き棄権していた。好調をキープして優勝するのではなく、いきなり調子を上げてくるタイプなのだ。
 
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