フィギュアスケート界に、衝撃が走ったといえるだろう。
スウェーデンのストックホルムで開催されているフィギュアスケート世界選手権2日目、現地時間3月25日に行なわれた男子のショートプログラム(SP)で、17歳の鍵山優真が100・96点で2位とし、27日に行なわれるフリーに向けて非常に良いスタートを切った。
この日、父親でコーチの正和さんがリンクサイドで見守るなか、鍵山は緊張した様子もなく氷上でのびのびとした演技を見せた。冒頭の4回転サルコー+トゥループを難なく降りると、4回転トゥループ、トリプルアクセルを着氷。スピンとステップは最高評価のレベル4をマークし、初の世界選手権でセンセーショナルなデビューを飾った。
試合後のプレスカンファレンスでは、海外メディアの記者から「17歳とは思えない、まるで練習場で滑っているかのようにリラックスして、堂々としていた」と称えられた。そして、大会3連覇を狙うアメリカ代表のネイサン・チェンを上回った日本の"新星"を、元フィギュアスケート選手でスペインのレジェンドスケーター、ハビエル・フェルナンデス氏も絶賛している。
フェルナンデス氏は、カナダの元アイスダンサーのアッシャー・ヒル氏と元ペアスケーターのディラン・モスコビッチ氏がホストを務める、『CBC』の『THAT FIGURE SKATING SHOW LIVE』にリモートでゲスト出演。
ヒル氏、モスコビッチ氏が「デビューストーリーとしてはできすぎだ」「今大会のダークホース」と驚嘆したデビューについて問われたたフェルナンデス氏は、このようにコメントした。
「たった17歳の、日本人スケーター。カギヤマという発音がまだうまくないんだけど、彼は世界を驚かせた。彼は氷上ですべてをこなしてみせた。スケーティング、ジャンプ、すべてのエレメントをだ。なんというか、日本のフィギュアスケーターは常にアメイジングだ。ご存じのようにユヅル・ハニュウ、ショウマ・ウノ、そしてカギヤマ。彼は本当に偉大なことを成し遂げて見せたんだ。僕が17歳のころはそうはいかなかったよ(笑)」
また、番組の後半ではフリープログラムを経た総合順位の予想も展開。フェルナンデス氏は「トップはユヅ。彼の友人として、元ライバルとして(笑)彼のプログラムは文句のつけようがない」と述べ、次のように続けた。
「2位はネイサン(・チェン)。SPは失敗した。けれど彼はフリーでより強くなって、日本人選手たちの前に立ちはだかるだろう。3位は悩ましい。(ロシア・スケート連盟の)ミハイル・コリャダも素晴らしいし、キーガン・メッシングは常に驚異的だ。でも、ショウマかユウマが入る気がする。表彰台に日本人がふたり、立つ気がするんだ」
当時17歳の羽生結弦が初めて世界選手権に挑んだ2011-12シーズン、SPで7位と出遅れながらもフリーで巻き返し、総合3位で終えた。果たしてこの記録を鍵山が塗り替えるのか。「フリーも落ち着いて、自分が納得がいく演技ができたらいい」と語った17歳が世界の大舞台でみせる、氷上の演技に期待したい。
構成●THE DIGEST編集部
スウェーデンのストックホルムで開催されているフィギュアスケート世界選手権2日目、現地時間3月25日に行なわれた男子のショートプログラム(SP)で、17歳の鍵山優真が100・96点で2位とし、27日に行なわれるフリーに向けて非常に良いスタートを切った。
この日、父親でコーチの正和さんがリンクサイドで見守るなか、鍵山は緊張した様子もなく氷上でのびのびとした演技を見せた。冒頭の4回転サルコー+トゥループを難なく降りると、4回転トゥループ、トリプルアクセルを着氷。スピンとステップは最高評価のレベル4をマークし、初の世界選手権でセンセーショナルなデビューを飾った。
試合後のプレスカンファレンスでは、海外メディアの記者から「17歳とは思えない、まるで練習場で滑っているかのようにリラックスして、堂々としていた」と称えられた。そして、大会3連覇を狙うアメリカ代表のネイサン・チェンを上回った日本の"新星"を、元フィギュアスケート選手でスペインのレジェンドスケーター、ハビエル・フェルナンデス氏も絶賛している。
フェルナンデス氏は、カナダの元アイスダンサーのアッシャー・ヒル氏と元ペアスケーターのディラン・モスコビッチ氏がホストを務める、『CBC』の『THAT FIGURE SKATING SHOW LIVE』にリモートでゲスト出演。
ヒル氏、モスコビッチ氏が「デビューストーリーとしてはできすぎだ」「今大会のダークホース」と驚嘆したデビューについて問われたたフェルナンデス氏は、このようにコメントした。
「たった17歳の、日本人スケーター。カギヤマという発音がまだうまくないんだけど、彼は世界を驚かせた。彼は氷上ですべてをこなしてみせた。スケーティング、ジャンプ、すべてのエレメントをだ。なんというか、日本のフィギュアスケーターは常にアメイジングだ。ご存じのようにユヅル・ハニュウ、ショウマ・ウノ、そしてカギヤマ。彼は本当に偉大なことを成し遂げて見せたんだ。僕が17歳のころはそうはいかなかったよ(笑)」
また、番組の後半ではフリープログラムを経た総合順位の予想も展開。フェルナンデス氏は「トップはユヅ。彼の友人として、元ライバルとして(笑)彼のプログラムは文句のつけようがない」と述べ、次のように続けた。
「2位はネイサン(・チェン)。SPは失敗した。けれど彼はフリーでより強くなって、日本人選手たちの前に立ちはだかるだろう。3位は悩ましい。(ロシア・スケート連盟の)ミハイル・コリャダも素晴らしいし、キーガン・メッシングは常に驚異的だ。でも、ショウマかユウマが入る気がする。表彰台に日本人がふたり、立つ気がするんだ」
当時17歳の羽生結弦が初めて世界選手権に挑んだ2011-12シーズン、SPで7位と出遅れながらもフリーで巻き返し、総合3位で終えた。果たしてこの記録を鍵山が塗り替えるのか。「フリーも落ち着いて、自分が納得がいく演技ができたらいい」と語った17歳が世界の大舞台でみせる、氷上の演技に期待したい。
構成●THE DIGEST編集部